河出文庫<br> もうひとつの街

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河出文庫
もうひとつの街

  • 著者名:ミハル・アイヴァス【著】/阿部賢一【訳】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 河出書房新社(2024/12発売)
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  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309468075

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内容説明

プラハの古書店で見つけた菫色の本に導かれ、〈私〉は〈もうひとつの街〉に迷い込む。魚の祭典、硝子の像の地下儀式、悪魔のような動物たち──哲学的挑発に貫かれた、傑作幻想冒険譚。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

69
初めての著者だが初めから期待を抱かせる。 例えば冒頭2頁目:とてつもなく滑らかな本の背の本を取り出すと書名も著者名も記されていなく中は見たことがない文字が並び、見返しの文様は雪の渦のように思え、元あった場所に戻そうとしたが元の隙間はすでに埋まっていた。……と! 実際の生活の近くにある幻想的世界の設定に引きずり込まれる感覚があって、文中の場所に聖地巡礼でもしてみたい気分になる。2024/12/14

NAO

58
雪の降りしきるプラハ、作者は古書店で見たこともない文字で書かれた菫色の本を見つけた。この本との出会ったことから、語り手はもうひとつの街の存在を知り、惹かれ、その街を求めるようになる。読んでいてカルヴィーノの『見えない都市』に似ていると思ったら、解説でも言及していた。2024/11/12

Porco

16
一つの町とそれの鏡合わせのようなへんな町。国内の作家だと安部公房のようなシュルレアリスムさ溢れた奇妙なもう一つのプラハの町での旅が描かれている。しかし、哲学的モチーフや要素は出してはいるもののそれに対してガッツリと読者に思考を巡らさせようとは思えず、筒井康隆のように常人には理解困難なくらい高い技術による言葉遊びをただ作者が楽しみきった結果作られた本を読んだように感じた。2025/02/08

おだまん

12
楽しみにしていた文庫版での再読。再読とはいっても訳が全面的に見直され、より哲学的でシュールレアリスムが押し出されて想像の余地が広がり、作者さんの意図に沿ったものになっていると感じました。でも難しいこと抜きにこの世界観が大好き‼︎2024/10/19

ぷら

11
やー…すごいものを読んだ。なんという絶え間なきイメージの奔流、詩という技法で書かれた小説のよう。 古書店で手にした、誰も知らない文字で書かれた菫色の装丁の本。そしてプラハの街並みと重なり始める、もうひとつの街。 想像力が蕩けそうだった。こういうのを読んでみたかったんだ。 改行がほぼない文章は久しぶりだったけど読みやすい。けど意味は全く解らない、解らなくていい。絵画に言語がないのと同じだ。 所々で抽象に託した著者のメッセージがあった気がしたけれど、私の読解力では受け取りきれず無念だった。これはまた読む。2025/02/02

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