筑摩選書<br> 比較文明学の50人

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筑摩選書
比較文明学の50人

  • 著者名:小倉紀蔵【著者】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 筑摩書房(2024/12発売)
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  • ISBN:9784480018144

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内容説明

古くから、日本の思想や宗教はつねに自己を他者と熱心に比較してきた。そうした知的伝統から、きわめて独創的な比較文明論が数多く産み出されてきた。本書では、本居宣長、岡倉天心、鈴木大拙、賀川豊彦らを経て、現代の梅棹忠夫、伊東俊太郎、石牟礼道子、緒方貞子に至る鋭敏な比較文明的感覚を持っていた日本の50人を選出。比較文明学会に所属する17人の研究者が、日本の比較文明学とはなにかを問いつつ、50人が繰り広げる豊かな知の世界を縦横無尽に論じる。

目次

はじめに──比較文明学はなにをするのか 小倉紀蔵/I/本居宣長──新たな「いのちの思想」の構築者 岩澤知子/岡倉天心──西洋文明の代替案を示した英語名人 稲賀繁美/福澤諭吉・丸山眞男・加藤周一──近代をめぐるアポリアへの挑戦者 小倉紀蔵/西田幾多郎──西洋近代文明への対抗軸を求めて 山本英輔/鈴木大拙──文明交流圏の結晶 テン・ヴェニアミン/賀川豊彦──死線を越えて、共有文明を描く 濱田 陽/柳宗悦・矢代幸雄・岡本太郎──非西欧の藝術・美術の発信者たち 稲賀繁美/和辻哲郎──「生きた倫理」と「文明共生の哲学」の探究者 大森一三/中村元──比較思想から比較文明へ 保坂俊司/梅棹忠夫──文明の生態史観 中牧弘允/田中正造・南方熊楠・石牟礼道子──文明批判と自然 小倉紀蔵/緒方貞子──「共生の文明」の実践者 佐藤壮広/小田実──世界を駆けた比較文明学の実践者 加藤久典/伊東俊太郎──比較文明学を確立した統合の知の巨人 服部英二/II/法然──菩提心をめぐる通底性の拡大 小倉紀蔵/日蓮──「会通」しない仏教 小倉紀蔵/山鹿素行──「通底」しない儒学 小倉紀蔵/安藤昌益──「反文明」の比較文明 小倉紀蔵/新島襄──「 儻不羈」こそ比較文明学の根本 小倉紀蔵/頭山満──八紘一宇の文明論 尹粹娟/後藤新平──自治の精神 小倉紀蔵/井上円了──比較哲学による日本的教育の創造 小倉紀蔵/新渡戸稲造──文明の暴力性に抗する「武士道」 小倉紀蔵/内藤湖南──日本文化と「豆腐のニガリ」論 小倉紀蔵/夏目漱石──人とこころの探求者 濱田陽/河上肇──共産主義への比較文明論的視点 三田剛史/田辺元──「真実」を希求した情熱の哲学者 田島樹里奈/矢内原忠雄・矢内原伊作──信仰と思考の溝を越えて 加藤久典/三木清──人間の生存理由を問い直す思考 小平健太/川端康成──文明の彼岸へ 郭旻錫/唐木順三──孤独と酒と信州と 田島樹里奈/吉川幸次郎──身体化された異国の精神 小倉紀蔵/西谷啓治──近代の超克 小倉紀蔵/家永三郎──否定と近代 小倉紀蔵/井筒俊彦──「共時的構造化」の比較文明学 小倉紀蔵/猿橋勝子──地球環境と女性研究者に力を! 田島樹里奈/遠藤周作──神は文明のどこに宿るか? 大森一三/三島由紀夫──無数の文明の共存の実験 小倉紀蔵/中村雄二郎──越境する「知」の領域を切り拓く哲学者 小平健太/中根千枝──恣意的な比較の暴力性 小倉紀蔵/なだいなだ──常識を疑いつつ理性で生きる 加藤久典/岡田英弘──大文字の歴史を支える小文字の歴史 小倉紀蔵/五十嵐一──東西文明間・聖俗の狭間に立った殉教者? 稲賀繁美/おわりに 小倉紀蔵/人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

25
本居宣長、丸山真男、荻生徂徠、西田幾多郎、福沢諭吉、加藤周一など名だたるレジェンドについて。文明を論じるには、どんな風な論じ方をするか。 優劣や左右、政治都合がいかに結論を歪めていくかということを知ったような、分かったような。2025/02/23

かりん

4
3:《日本の比較文明学。》50名の中に梅棹忠夫がいるとのことで手にとってみた。比較文明学や日本の歴史等に関する前提知識が乏しい私には、残念ながら総体として良さを感じ取る力は不足していたが、エピソード単位で「へー」「ほー」と思いつつ読んだ。比較文明学を専攻して云々ということではなく、偉大な思想家・研究者・行動者の知の中には、それぞれの独創的な比較文明学的視点があった…ということだろうか。目当ての梅棹先生についても、初めて知る話があり面白かった。伊藤俊太郎、緒方貞子はもっと知りたい。2025/09/13

Go Extreme

2
日本の思想や宗教が持つ比較文明学的特性 日本の比較文明学の重要性: 前近代から比較文明学的な性格を強く持る 独創的な比較文明論・自己を他者と比較する感覚が強い 取り上げられた人物: 本居宣長、岡倉天心、賀川豊彦、緒方貞子など、約50人の日本人 人物たちの思想や行動が日本の比較文明学にどのように寄与したか分析 反文明の視点とその批判 日本の歴史的文脈 比較文明学の意義: 異なる文明間の相互理解を促進 文化的対話を生む重要な学問 他国の文明と比較す→自己を再認識・独自の文化的アイデンティティ形成2025/01/30

NAGISAN

0
学生時代に行う議論の定番といえる「文化」と「文明」の違いに始まり、梅棹忠夫、ヴィトゲンシュタイン、ハンチントンの著作で議論したのを思い出す。本書は、比較文明学会初代会長の伊藤俊太郎先生のご逝去をきっかけとした企画された。トップバッターに本居宣長が登場したのに驚いたが、日本の錚々たる知の巨人50人を、比較文明論の視点で論述。中国人の知人が「岡倉天心」を絶賛するので中国語版で『茶の本』を読んでいるが、天心の解説も交えながら彼と意見交換したい。2025/02/25

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