内容説明
都知事選後も話題に事欠かない石丸伸二氏。独自の話し方「石丸構文」はいまだに話題になっていますが、これは典型的な京大生の考え方からだ、と京大出身の著者は指摘します。本書は京大が東大と大きく違う点はどこか、京大出身者の多くがなぜ石丸構文や思考になりがちなのか、入試問題やキャンパスライフ、授業のアプローチからわかりやすく解説します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
102
石丸伸二氏の言動を京大という枠組みで評価されてはかなわんと慌てて読んだが、結局、煽情的なタイトルに嵌められただけかもしれない。「京大構文」も「京大思考」も、その定義は全く曖昧で、歴史的な考察もせずに、著者が在学した20年前のイメージだけでの論述は、社会学者の姿勢として如何なものだろう。あとがきに「京大でまとめられたくない。京大思考というコンセプトに当てはめられたくない。おそらく、この本を手に取って下さった京大出身者もそんな雰囲気を共有しているのでないか」とあるが、分かってるならこんな本を出すなと言いたい。2025/03/10
Hiro
15
石丸分析から始まって、かなりカジュアルに述べていたものが、後ろ半分になると社会学者2人の言動を京大的に結びつけるあたり、いかにも“いか京”だった▼なんでも石丸言動について、某有名人へのインタビューがぽしゃったとか。本人インタビューに持ち込む算段だったのかな▼そもそもの計画が甘かったかな😆2025/05/22
くぅ
4
京大卒業生の私の中での代表は作家の森見さんだ。あの森見節がどこから来たかといえば、本書でも触れられていた通り、京大で継承されてきた「京大話法」なのだろう。著者も京大話法で話を進めるため、やはり読みづらい笑。しかし、私も好きなのだ。話が行ったり来たりして、主客が転倒して、自分を中心に展開する文章が。だからといってはおかしいが、京大の人と話をしている時間は絶対に脳が活性化する。高校の元教師を思い出した。2025/04/14
kaz
2
在籍した年代にもよるだろうし、石丸構文を京大の話法に結びつけることに説得力は感じられない。後半は面白いが、全体としては疑問符が付く。図書館の内容紹介は『2024年の東京都知事選挙で話題になった石丸伸二氏。独特の言い回しや質問返しで話題になった「石丸構文」の源流は京大の話法や思考法から来ているのではないか? その理由を、京大卒の社会学者が様々なアプローチで解説』。 2025/07/16
Go Extreme
2
曖昧さや複雑さを受け入れ・単純化された結論に頼らず・多層的に物事を考える姿勢 「あいだ」の重視ー対立する立場の「あいだ」にある複雑な関係性重視 独自の価値観の探求 反権威主義 議論の柔軟性ー状況に応じて柔軟に思考を転換 ユーモアの活用 理論的構成の複雑さ 自己批判の促進ー弱点や矛盾点を自ら指摘 多角的な視点の提示 価値の多様性の尊重 論理の解体と再構築ー新たな視点から再構築 相対主義的視点ー複数の真実が共存しうるる 批判的思考の重要性 京大話法ー曖昧さと皮肉 文化的価値の探求 伝統への批判 議論の継続性2025/01/09