内容説明
大津にある近江義仲寺で、運命的な出会いをした松尾芭蕉と智月尼。歌という共通の興味を通じて、二人はゆっくりと惹かれあっていく。その二人の関係に、500年前の木曽義仲と巴御前の壮絶な愛の物語が重なり合っていく――。大津市膳所にある近江義仲寺で、義仲と芭蕉の墓、巴御前を供養する巴塚がひっそり並んでいる。なぜここに芭蕉の墓があるのかという謎に絡めて、女性でありながら武将として愛する人を守った巴御前と、運命を受け入れつつも新たな出会いにより忘れかけていた「自分」を取り戻した智月尼。激動の時代に、自分らしく生きようとした女性たちの姿を描く、心震える歴史物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エドワード
17
木曾義仲の墓は大津の義仲寺にある。そばに愛妾の巴御前の塚が並んでいる。元禄時代、巴塚に参る智月尼は、旅姿の松尾芭蕉と出会う。偉大な俳諧師との邂逅に驚きながら、俳諧を通じて親交を深め、やがて芭蕉に惹かれていく智月尼。物語は源平合戦の時代と元禄を往来し、読者を不思議な夢幻の世界へ誘う。従兄の源頼朝に追われ敗走する悲劇の男女と、年老いて想いを伝えられない男女のパラレルワールド。かつて宮廷に仕え、数奇な運命を経てこの庵にいる智月尼と、義仲亡き後も運命に導かれて生きる巴の姿が重なり、重厚な歴史絵巻を堪能できる。2025/02/06
こけこ
2
智月尼と芭蕉の心で繋がるって憧れる。大恋愛だったんだ。義仲寺に行ってみたくなった。義仲と巴御前、違った角度からのものも読んでみたい。2025/07/11
水さん
2
時代を隔てた、芭蕉と巴御前の物語は、歴史にも愛情にも引きつけられました。2025/01/25
グランくん
1
近江義仲寺の木曽塚で、人馬継問屋の嫁の智月尼と松尾芭蕉が出会う。 500年前の、義仲と巴御前との別離に重なり合うように、物語は進んで行きます。 何故、芭蕉の墓が近江の義仲寺で木曽塚の隣にあるのかを解き明かすお話です。2025/05/04
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