内容説明
色覚異常に見舞われた気鋭のカメラマン海咲は、父の死の真相をつかみ、立ち直れるのか? 作家・映画監督の著者がおくる感動の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Y.yamabuki
22
NHKでドラマが始まってしまったので、慌てて読了。フォトグラファーの立花海咲は色覚障害を発症し、失意のうちに一度は捨てた故郷 天草を訪ねる。そこで友人、恩師、家族、と出会い自分をそして過去を取り戻していくストーリー。作者は脚本家、演出家でもあるので、天草の海や教会の風景を映像でも見てみたいと思わせてくれる。同作者原作のドラマ「グレースの履歴」(原作未読)が良かったので、今回はまず原作から。 2025/01/06
スミレ
15
「色彩のディーバ」と評されるフォトグラファーの立花海咲は眼の難病を患い、仕事を全て白紙にされてしまう。 失意の中、妹の結婚の知らせを受けた海咲は、ひとつのカメラを手に背を向けた故郷・天草へと足を向けることに。 懐かしい人達との再会。 亡くなった父の海難事故の真相を知り、義父のこと、母のこと、背を向け逃げ出したことに向き合っていきます。 何度も心打たれ、涙腺が弛みました。 色を表現している章題もとても素敵です。 2025/01/24
Ribes triste
14
天才的な色彩感覚をもつ写真家、立花海咲は進行性の色覚障害を発症する。そこに人づてに届けられた妹の結婚式の案内。そして突如発生した熊本震災。海咲は十六年前に捨てた母と妹が暮らす故郷の天草へと向かう。喪失と再生の物語はやさしく美しい。ほろりと泣かされました。2024/12/17
takka@ゲーム×読書×映画×音楽
12
読書会で紹介していただき、気になっていた小説。倉科カナ主演のNHKのドラマ「TRUE COLORS」の原作。 「色彩のディーヴァ」と呼ばれた気鋭のフォトグラファー・立花海咲は、錐体ジストグラフィーという遺伝性の色覚障害によって、カメラマンの仕事を失う。妹・辻村七瀬の結婚を手紙で知ったことと熊本地震により、天草に帰郷。海難事故で死んだ父親、事故の賠償金を肩代わりした辻村と再婚した母親。海咲は辻村と母を嫌悪していたが、帰郷することで真実を知っていく。そして、自分だけの「色」を見つけていく。2026/05/12
日傘
5
色覚障害を発症し全てを失った気鋭のフォトグラファー海咲が、捨てた故郷 天草で本当の美しさを見つける再生の物語。色を失うことや過去に抵抗し続ける彼女に寄り添う、色彩豊かな天草の風景、親友や恩師、家族との再会と真実。文庫の帯の「本当に美しかもんは、眼で見えるもんとは限らん。心で見るものです」が心に残る、美しい小説でした。2026/02/11




