内容説明
角川ホラー文庫30周年を記念し、最大の恐怖を詰め込んだアンソロジー、待望の第3弾。有栖川有栖×霧に閉じ込められた学生たちの悲劇。北沢陶×大阪の商家で聞こえる、恨めし気な声とは? 背筋×集められた怪談から導かれる真相。櫛木理宇×あなたを追いかける謎の男。貴志祐介×姉の自死を怪しむ妹と叔父の心理戦。恩田陸×車窓から見える看板が描き出す恐怖。本書でしか読めない、夢の競演。ホラーの真髄がここにある!
有栖川有栖「アイソレーテッド・サークル」
北沢陶「お家さん」
背筋「窓から出すヮ」
櫛木理宇「追われる男」
貴志祐介「猫のいる風景」
恩田陸「車窓」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
146
シリーズ3作目ですが、このアンソロジーは既読の1冊(「堕ちる」)よりもかなり恐怖感を抱かせてくれました。北沢さんの「お家さん」が一番印象に残りました。大坂の商売をしている家が舞台ですが、大正の時代をよく描いている気がしました。背筋さんは初めてでしたがこれも楽しめました。貴志さんの作品は今まで読んだものの中では若干怖さが少ない気がしました。2025/03/10
ちょろこ
123
恐怖アンソロ第三弾の一冊。六人の作家さんが描いた恐怖の時間。どなたもさすがです。トップの有栖川さんは霧の中に閉じ込められた大学生という設定がいい。霧の向こうは恐怖か否かはもちろん、ミステリ感もほんのり漂っているのがやっぱりらしくて好き。恩田さんは車窓という誰もがもしかしたら体験するかもしれない、そんな目の付け所がいい。貴志さんは心理戦からのオチに怖さよりも、ざまあみろ。絶品は大阪、商売の街が舞台の北沢陶さん。大阪弁とじっとりした雰囲気、これが絶妙にマッチ。人の胸の奥の闇、終幕までのホラーの仕立て方が巧い。2025/02/27
のりすけ
116
アンソロ。北沢さんの「お家さん」が最高に面白くて良かった。この方は本当に巧い。モキュホラも面白いけど、こういうきちんとしたホラーに頑張ってほしいと思うの。背筋さんの名前に惹かれて読んだ方が櫛木さんを読んで「ひぃぃ」となるのね。ンケケケケー!貴志さんはミステリサスペンスで行くのかと思いきや、最後!!ザマァなんだにゃ~。2025/05/13
yukaring
79
どれを読んでも面白い、豪華執筆陣によるホラーアンソロジー第3弾。特に好きなのは有栖川さんの『アイソレーテッド・サークル』北沢陶さんの「お家さん』探訪部の合宿で神隠し伝説の山を訪れた大学生達。霧に閉じ込められ1人ずつ姿を消していく恐怖。たたひとり残った愛里は…。有栖川さんらしいミステリ要素もあるホラー。大阪の和薬問屋で奉公を始めた長吉。つらい奉公中でもなぜか彼に優しい「お家さん」と呼ばれる大奥様。彼にいつも「良い子」とよびかけてくれる本当の理由とは?ラストのオチが秀逸な逸品。今回も様々な恐怖を楽しめる1冊。2025/01/30
ケイト
67
6話の恐怖体験。人って物事に何故そうなったのか?確証を求めるものらしい。特に印象に残った4話。有栖川さんの『アイソレーテッド・サークル』だ・か・ら「見るな」と言ったじゃない。北沢さんの『お家さん』和風ホラーは家の構造が怖さを助長してるのかも。これが一番好き。『猫のいる風景』貴志さん特有のグロ、この後の展開に戦慄!でもまあいいか。恩田さんの『車窓』話としては一番短かったけど、思わずゾワーとする。恩田さん、やっぱり上手いなぁ〜。2025/02/28
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