中公文庫<br> 十一郎会事件 梅崎春生ミステリ短篇集

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中公文庫
十一郎会事件 梅崎春生ミステリ短篇集

  • 著者名:梅崎春生【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 中央公論新社(2024/12発売)
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  • ISBN:9784122075887

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内容説明

「あんたには奇妙な味があるよ。」――江戸川乱歩

敗戦直後、「桜島」を始めとする兵隊小説で戦後派を代表する作家となった梅崎春生は、幼少期から探偵小説に耽溺し、実作も手がけた。
複数のアンソロジーに採用された、梅崎ミステリを代表するユーモアタッチの表題作。
元特攻兵の主題をハードボイルド的手法で描く「小さな町にて」。
戦後文学史上の奇書『柾它希(まさたけ)家の人々』の著者・根本茂男にまつわる実録「不思議な男」。
ほか、全集未収録作品を多数含む、さまざまな技巧を凝らしたミステリ短篇を初めて一冊にセレクトした文庫オリジナル。
〈解説〉池上冬樹

【目次】

失われた男
小さな町にて

犯人
カタツムリ
師匠


春日尾行
十一郎会事件
尾行者
不思議な男
留守番綺談


鏡――「破片」より
侵入者
百円紙幣

(コラムより)
恐ろしさ身の毛もよだち……
推理小説
『樽』――推理小説ベスト・ワン
好きな推理小説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りんだりん

17
初めての作家。書店に平積みされていた中からタイトルが気になって手に取った。読んでみるとこれがなんとも面白い。変な人があたかも自分は普通の人である風に装うことのおかしみが随所に散りばめられており、ニヤニヤしながら読んでしまう。これだから本屋巡りはやめられない。★42025/02/04

YO)))

13
集中『小さな町にて』は、解説にもあるようにのちの『幻化』の元になったと思われる傑作短篇で、読めて良かった。 過去(戦時)の因縁を巡って行き擦りの男と辿り着いた霧の港町を、名付け得ぬ感情を名付け得ぬままに抱えて逍遥する、その心身の連関的運動こそが生の実体なのだろう。2025/03/25

ふるい

7
ミステリ短篇集とあるが、推理や探偵ものというより人間の複雑さや人生の謎に迫った作品が多い。日本風の"奇妙な味"があると乱歩が称賛した「師匠」が特に印象に残った。2025/01/04

さとまる

5
これはミステリーなんだろうか?クリスティのようなオーソドックスなミステリーではなく人生に入り込んだ不条理的な味わいの作品が多い。内容的には『桜島』などを連想させる硬質な作品を集めた1と『ボロ屋の春秋』のようなユーモラスな作品を集めた2と不条理性の高い作品を集めた3の3部構成。個人的には梅崎のユーモア作品が好きなので2に集められている「春日尾行」「十一郎会事件」が好みだった。先日読んだ『つむじ風』のメタ的作品である「不思議な男」も面白い。2025/02/04

voyager2

2
一見とぼけた風な作品が多いがそこは梅崎先生。達観とも諦観ともはたまた何と表現していいかわからないが味のある作品集。2025/07/11

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