文春新書<br> スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

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文春新書
スパルタ 古代ギリシアの神話と実像

  • 著者名:長谷川岳男【著】
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • 文藝春秋(2024/12発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166614691

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内容説明

元祖“スパルタ教育”の実態に迫る。
格差を感じさせない、理想的な体制だった!?

マキャベリが「最も優れた国制」、ルソーが「安定した社会」だと絶賛。
プラトンが高評価し、ナチスが賛美。

スパルタは、1000におよぶポリスが乱立する古代ギリシアにおいて
軍事大国として君臨し、アテナイ(アテネ)と覇権を争っていた。
なぜ長期間にわたって強国を維持することができたのか。
賛美者が絶えない「理想の社会」の実像とは――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サアベドラ

33
ラコーニア地方に位置し、アテーナイと覇を争ったポリスを扱った珍しい新書。2024年刊。スパルタ人は自身で史料を残さず、その秘密主義から同時代からすでに神話化が進んでおり、アテーナイ人などの他者から見た「特異な国制を持つ軍事強国」というイメージが独り歩きしたまま現代に至っているため、その実態はよく分かっていないという。そのイメージはローマやプロイセン、ナチス・ドイツなど質実剛健な軍国主義を志向する国家のある種の理想像として盛んに喧伝され、テルモピュライは米国などの愛国主義のアイコンになった。いい迷惑である。2025/06/09

よっち

22
1000におよぶポリスが乱立する古代ギリシアで軍事大国として君臨し、アテナイと覇権を争ったスパルタ。なぜ長期間にわたって強国を維持することができたのか、その実態に迫る1冊。スパルタ教育の元祖とも言われる軍事強国を支えた戦士教育と、その名声を得たテルモピュライの戦い。社会全体で規律と服従を徹底的に叩き込む教育、国内を安定させたリュクルゴスの改革、ギリシアの覇者から反スパルタの動き、マケドニア台頭とローマの属州化まで、最新研究をもとに紹介されていましたが、後世のイメージによるものもやはり大きかったようですね。2025/01/27

活字スキー

15
フランク・ミラー原作、ザック・スナイダー監督の歴史スペクタクルロマン『300』はあくまでも史実をベースとしたフィクションだが、そうしたごきげんなエンタメの素となったスパルタの実態はどのようなものだったのか。多数のポリスが割拠していた当時から、当人の言葉ではなく外部の人間によって、ライバルであったアテナイとの対比イメージで語られるばかり。それは良くも悪くもスパルタがスパルタで在り続けようと必死だったが故のことだった。2025/04/27

ジュンジュン

15
謎のベールに包まれたが故、幾多の著述家から理想的な社会と称えられたスパルタ。いつしかそれは「スパルタの幻影」と呼ばれるほどの神話を生み出していった。そもそもアテナイのアンチテーゼとして始まった幻影を剥がしながら、実像に迫っていく。但しスパルタ側の史料はない為、専ら外部(アテナイやローマ)に依って。スパルタは特別だったのか、それとも?2025/03/22

スプリント

14
厳しい教育の代名詞「スパルタ」その歴史と評価の再検討 2025/02/05

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