内容説明
世界的画家が88歳になって到達した境地!
飽きることは、「自由になる」こと
世界的画家は新鮮に飽きるために人生で遊ぶー山田詠美(作家)
好奇心も意欲も、変な欲望もなく、ぼんやりと日向ぼっこをするような生き方こそ老齢の贅沢な生き方ではないだろうか。まるで人生にも飽きたような生き方である。(本文より)
『飽きる美学』では、横尾忠則が「飽きる」という現象を美学として捉え直し、日常の単調さや退屈さえも価値あるものとして描きます。
彼は、飽きることによって見えてくる新たな創造性や自由、そして精神的な豊かさに焦点を当てています。
各章で横尾は、自然体で生きることの重要性、病気や老いを自然な現象として受け入れる態度、そして生と死が織りなす永続的なサイクルへの洞察を提供します。
彼はまた、猫や芸術作品の魅力を通じて、生活における遊び心や創造的な余白の必要性を説いています。
横尾にとって「飽きる」という状態が、実は最も積極的で創造的な選択であるとし、これを通じて読者に自己の内面と向き合う機会を促しています。
この作品は、現代人が忘れがちな「飽きる」という感覚の中に潜む、深い美学と哲学を探る試みです。
目次
第一章 ありのままに生きる
第二章 何も考えず、何も求めない
第三章 病気と健康はなるようになる
第四章 生と死に境目はない
第五章 猫という不思議な存在
第六章 芸術とは何か
第七章 人生はずっと遊び
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
奏市
11
本屋で初めの方を読んでいたら面白かったんで、つい買ってみたら大正解だった。読む楽しさを十分に味わった。85,6歳でこんなことが書けるって化け物みたい。こんな凄い人は老害ならぬ老益じゃないか。読書は好きじゃないと言いつつ、色んな本からの引用がツボを突いていて読書の幅や量を思わせ、何とも憎らしい。「芸術にはオリジナルは存在しません。鈍感でいいのです。芸術は生き方です」「だから、ほどほどに生きるのが一番幸せなのかも知れません」曽野綾子さんも「ほどほど」の素晴らしさを強調していて共鳴。別のエッセイも必ず読みたい。2025/05/04
Go Extreme
3
健康と病気: 不眠症解消法ー脳をアホにする 激やせと健康ー特定の「消引術」 自律神経ー鈍感力によりバランス 健康法と生活習慣: 健康法の実践ー良い睡眠重視 体の変化を知る←定期的通院 ストレス管理ー何事もすぐ行動→ストレス↓ 老齢と欲望ー老齢→自然に欲望や執着から自由に 創造性と自己表現: 絵画と健康ー絵を描く→健康に寄与 無思考による創造 遊びの重要性 生死観と老齢: 死に対する態度ー心筋梗塞経験→死を恐れない生き方模索 老齢ー執着から解放→自由な生き方 生と死ー明確な境界なく老齢が新たな生き方促す2025/01/23
安東奈津
1
★★★☆ 2025/07/30
Hachiware
0
「不眠症」の原因の話と、寺山修司の留守電の話が何度も読みたくなる。2025/07/19
TAKAHIRO | Vlogger
0
クリエイティブな人にオススメ📚2025/07/03