半導体ニッポン

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半導体ニッポン

  • 著者名:津田建二
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • フォレスト出版(2024/12発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784866803050

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内容説明

■さまざまなプレイヤーが蠢く半導体産業

「2023年、米国の半導体企業エヌビディアが時価総額で1兆ドルを達成!」
「半導体受託生産で世界最大手TSMC(台湾積体電路製造)の時価総額が2024年7月に1兆ドル超!」
「経済産業省がTSMCを熊本県に誘致、本格的な生産を開始!」
「日本政府の肝入りで発足したラピダスははたしてうまくいくのか?」

このように半導体をめぐって、さまざまなプレーヤーたちが蠢いている。
最近は、半導体関連の記事を新聞で見ない日がなくなった。

かつて「産業のコメ」と呼ばれた半導体は、いまや「産業の頭脳」であり、
国家にとっては「重要戦略物資」として世界各国がしのぎを削っている。

■いまなぜ、ふたたび「半導体」か?
半導体がもてはやされている最大の理由は、生成AIをはじめとするAI(人工知能)の実現に欠かせないからだ。
生成AIには成長がこの先10年以上も見込まれており、AIには半導体が欠かせない。

量子コンピュータも研究開発されつつあるが、それを制御するのも実は半導体である。

さらに2050年までに温室効果ガスの発生と吸収の合計をゼロにするカーボンニュートラルに向けて
さまざまな技術が求められているが、CO2を吸収する植物、CO2を分解する技術などに加え、
再生可能エネルギーやエネルギーを無駄にしない省エネ技術は半導体の活躍の場である。

また電力網の制御や再生可能エネルギーから基幹電力網へ電力を送る場合も
半導体が求められている。もちろん電気自動車には必須だ。

これほどまでに半導体が普及したのは、単なる電子回路の枠を超えて、
コンピュータというべき頭脳になったからだ。

■半導体は日本経済を救うのか?

翻って、我が国の半導体産業の状況はどうか。

かつて、1980年代には世界の半導体シェアの50%超を占めていた日本の半導体産業は、
その後右肩下がりに凋落の一途をたどっている。

その背景には、1986年に制定された日米半導体協定、
ファブレス/ファウンドリ型のビジネスモデルへの乗り遅れ、
安価な海外半導体メーカーとの競争に敗れたことが原因と言われている。

しかし、はたしてその真相はどこにあるのか?
半導体は失われた30年を経た日本経済を救うのか?

■これまで40年の長きにわたり、国内外の半導体産業をめぐって、
あまたの関係者に取材を重ねてきた国際技術ジャーナリストが、
国内の半導体産業再燃の機運が高まる今、日本の半導体産業の「過去」そして「現在」を分析して「未来」を占う!

■本書の構成
・第1章 半導体産業の最新地図
・第2章 日本の半導体産業―「これまで」と「これから」
・第3章 半導体産業の全貌を眺める
・第4章 これだけは押さえておきたい「半導体」のこと
・第5章 これだけは押さえておきたい「半導体産業」の歴史
・第6章 これからの半導体産業の未来地図
・第7章 半導体産業の成長企業群

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゼロ投資大学

3
日本は半導体のIDM(垂直統合)から水平分業への移行に乗り遅れ、半導体産業で世界の後塵を拝することになった。国策として半導体産業を再興するために、国の全面支援で先端半導体の製造を目指すラピダスを設立した。半導体には多くの資本が必要で、製造工程には複雑な技術が必要になる。最先端の2nm半導体を製造することは困難を極めるだろうが、国産の先端半導体を製造することで日本の技術力の高さを世界の証明してほしい。2025/04/19

Go Extreme

1
現状: 市場の成長停滞 売上高の変化 市場シェアの減少ー1989年の50%超→2023年は9% 没落の要因: 経営の理解不足ー適切なタイミングの投資なし デジタル化の遅れ 国頼みの体制ー企業が独自の戦略策定できず 外部市場の影響ー日米半導体協定 技術的課題: メモリ技術の敗北:ー低コスト技術に対応できず システムLSIの理解不足 多様化の認識不足 現在の動向: 自動設計ソフトウェア EDA業界の成長 新パッケージ技術進展 将来展望: 教育と人材育成ー設計技術に特化した教育 市場変化ーAIや自動運転技術進展2025/01/26

四ツ谷

0
良書。半導体に関して絵をふんだんに使って工程解説などをする書籍はよくありがちだが、製造、設計、材料、サプライチェーンまで一冊に網羅した書籍は少ない。製造するまでどのような分業でどこが強いかは多くの読者は知っていると思うが、どのような手続きを経て設計企業はファウンドリに委託するかということも書かれている。文字数もそれなりに少なく一日で読破できる量。分業化すれば日本のような垂直統合型の総合電機より利益が出せるとばかり思っていたが、メモリ事業に関しては垂直統合型の企業が世界的に残ったというのは良い気付きだった。2025/04/13

ダイ

0
読みやすい。半導体の全体感がわかる2024/12/31

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