内容説明
祖父を探していると女性は言った。祖母は安西早智子といい、未婚のまま出産、何も語らずに亡くなった。裕也はその名を知っていた。古い記憶が甦る。一九七六年ベルリン国際映画祭、祝祭の夏。あのとき彼女に何があったのか。祖父とは誰か。探索の果て裕也が辿りついた真実とは。過去と現在が交錯する人生探しのミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
174
記念すべき8,000冊目は、佐々木 譲の最新作、佐々木 譲は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、祖父探しシネマミステリでした。1970年代「愛のコリーダ」の時代、実在の人物、映画も多数登場し、当時の雰囲気は楽しめましたが、もう一捻り欲しかった気がします。 https://www.shinchosha.co.jp/book/455513/2025/03/03
いつでも母さん
131
「あなたは、わたしの祖父ですか?」突然そんなことを訊かれたらビックリしちゃうよね。まずはそこから(内心これは無理かも・・汗)字面を追った。50年ほど前の映画に仕事として関わった自分・本庄裕也に、亡くなった安西早智子の孫・大宮真紀が問うシーンから始まる本作。あの頃の映画人や世相、何故祖母は真実を明かさなかったのか、祖父は誰?過去と現在を行ったり来たりしながら本庄にいつの間にか引きずられいた。謎に辿り着いた時、私の気持は重いが「いずれにしても人でなし」と断する友人の言葉と、温かなラストにブラボーの思いだった。2025/02/07
雅
70
「あなたはわたしの祖父ですか」から始まるストーリー。人探しを通じて当時の世界情勢や映画界の環境が知ることができる。読んでいるコッチにもっと知識があれば、もっと楽しめたのかな?2025/07/27
涼
64
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2025/02/post-2687e5.html 1976年のベルリン映画祭の様子がよく解って、それも収穫でした。2025/02/13
Ikutan
60
ベルリン映画祭で上映されながら、失格処分となり、未公開のままだった幻の映画『逃げた祝祭』。この映画のフィルムが見つかったことから、当時スポンサー会社の宣伝部だった本庄氏の元に、ひとりの劇団員女性が連絡してくる。「あなたは、私の祖父ですか」この映画の助演女優だった彼女の祖母は未婚のまま彼女の母親を出産し何も語らず亡くなったという。本庄氏は、古い記憶を辿りながら関係者を訊ね、彼女の祖父を探し始める。真相に納得するものの、淡々と進むストーリーにいまひとつのめり込めなかった。映画に詳しかったらもっと楽しめたかも。2025/05/04
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