コーヒーの囚人

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コーヒーの囚人

  • 著者名:砂村かいり【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 光文社(2024/12発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334105143

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内容説明

コーヒーは苦くて甘い。人生も苦くて甘い。悩みにとらわれた人々の転機にコーヒーが立ち会う。それぞれが選択した未来は――。ある日、ルームメイトの実果が出ていった。入れ違いに現れた彼女の婚約者と、なぜか同居することになり――(「コーヒーの囚人」)。真面目が取り柄の地味な会社員が、上司との不倫におぼれた先で出した答えとは――(「隣のシーツは白い」)ほか、日常の先に潜む、どこか不思議な5つの物語

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hiace9000

149
コーヒーと読書は相性が良い。本作、書名の通り、不思議なほどに…合う。作品では脇にあるも、立派なモチーフであるコーヒーの象徴性と存在感の強さ。苦み、酸味、コク、甘み、香り―、5編それぞれのブレンドは明らかに異なる。キレの良さはあるのに、どれもが舌に絡むビターな味わいと薫りを心に残し、それが自身の記憶のどこか?から醸されているような気にもさせる。軽やかな筆致で紡ぐ際々の人間関係、エッジの効いた人物造形と心象描写は、悩みに囚われた人々の葛藤をより鮮明に浮き彫りにし、その転機を鮮やかに描く。是非、コーヒー片手に。2025/06/11

おしゃべりメガネ

125
タイトルにあるようにコーヒーをネタにした5つの話からなる短編集です。砂村さん作品らしく、ちょっとベタアマっぽいのから、意外とシリアスな作風のものまで多彩な一冊となっています。どの作品もコーヒーの使われ方がなかなか印象的で、読んでる最中はもちろん、読後もやっぱりコーヒーを飲みたくなってしまいますね。それぞれの話は雰囲気も異なり、みんながみんな読後感がいいワケではありませんでしたが、読み終えて結局は砂村さんの作風に惹き付けられていたことを再認識します。個人的には'喫煙所'での出会いの話が印象的で好きですね。2025/04/09

美紀ちゃん

77
「アパートたまゆら」も「炭酸水と犬」も好きなので、読んでみた。 あ!あの実果だ!と、5作品目で繋がる。 まーちゃんにお土産買ったのかな? 仲直りできそうで、良かったと思った。 シーツの話と喫煙所の話は、全く共感できないが面白かった。 貴婦人の話は、ちょっと怖かった。 5作品とも濃いコーヒーみたいな、大人のストーリーだった。2025/03/12

たいぱぱ

74
野球界で「かいり」と言えば島田海吏(阪神)ですが、出版界では砂村かいりさんらしい。初読みの砂村さんは、友達の予言通りにイラつく登場人物たちが多数登場!なんでこんなアバズレ女に惚れる?なんでこんな糞男が好きになる?阿呆ちゃうか!と思いながらも物語自体は嫌いじゃない不思議な感覚。だいたいイラつくと嫌いな作品になるんですけどね。「コーヒーの囚人」「どこかの喫煙所で会いましょう」の2編が好みでした。 2025/08/18

花ママ

66
最近好みの作家さんに加わった砂村さんの最新作。コーヒーが主人公に寄り添い、不思議な雰囲気を醸し出している5編の短編集。いずれの主人公も、普通とはいえない状況にある人たちで、ややこしさも感じましたが、この雰囲気嫌いじゃなかったです。2025/02/05

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