ちくま新書<br> 教育にひそむジェンダー ――学校・家庭・メディアが「らしさ」を強いる

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ちくま新書
教育にひそむジェンダー ――学校・家庭・メディアが「らしさ」を強いる

  • 著者名:中野円佳【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2024/12発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076632

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内容説明

理想(多様性奨励)と現実(根強いバイアス)のギャップが大きすぎる! 学校・家庭・メディアで与えられる「らしさ」の何が問題か。赤ちゃんから幼児、小学生、中高生、大学生まで、育児や教育を通して子どもたちに与えられるジェンダーイメージについて、教育社会学の知見や著者自身の子育て経験を踏まえて検証・考察する。母性愛神話、マイクロアグレッション、性教育、別学か共学か、性的同意、女性の透明化・商品化…… 語りにくいが大事な問いに正面から挑む。

目次

はじめに/第1章 赤ちゃんから刷り込まれるジェンダー──おもちゃの好みは遺伝か環境か? /赤ちゃんのときから刷り込まれるバイアス/3歳ごろからの性自認と幼稚園の役割/性自認と遊びの中の役割/ジェンダー規範の「内面化」/なぜバイアスを持つのか/バイアスを持つことは悪いことか? /根拠がなくても実現してしまう/変わるバービー人形/変えていくための動き/幼少期に覚える家庭での役割/つくられた「母性愛」/家庭での役割/高度な家事をやめるのも手/第2章 小学生が闘うジェンダー──理想と現実のギャップ/シンデレラ願望/変わるプリンセス像/かわいくて、強くてもいい/マイクロアグレッションと『リトル・マーメイド』の実写版/娘に読ませたいプリンセスもの/子ども向け番組の偏り/性的な描かれ方/公的な場で見えてしまうことが問題/ゾーニングという解決策/大人の「期待」を読み取る子どもたち/ピンクのランドセルを選ぶ男の子/青い目、茶色い目/性犯罪防止に何ができるか/日本版DBS導入へ/性教育/第3章 中高生の直面するジェンダー──思春期特有のジレンマ/「サッカー部」にいる女の子はマネージャー? /男女の体格差/ジェンダー・フリー/「隠れたカリキュラム」の是正/なお残る「役割」のジェンダー/「校長」は男性? /ディスカレッジされる女の子/女子の理系選択/女子校・男子校の意義はあるか/別学のメリット/多様性は居心地が良くない/共学の定員は1対1である必要があるか/性教育は共学でも不十分/性的同意/「教えてほしかった」/第4章 大学のゆがんだジェンダー──差別とセクハラの温床なのか? /医学部女性減点問題の衝撃/女子枠は逆差別か/女子枠はスティグマになる? /他のマイノリティ性への配慮/東大女性2割の原因/女性への“言葉の逆風”/親の教育期待差/娘に投資しない/実家から離れない/浪人を避ける/女性はリスクを回避する? /成功不安? /差異か平等か/なぜ大学や企業に多様性が必要なのか/社会の設計を誰がするのか/女性の透明化・商品化がはびこるキャンパス/偏差値の高さと女性への目線/DEIについての教養/声をあげる大学生たち/おわりに/参照文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

25
大学の講義録をベースにしたジェンダー論の入門書。ジェンダーバイアスが幼少期から刷り込まれていく過程や大学入試における性差別など、幅広くジェンダーに関する問題を取り上げている。「女子は数学が苦手」というステレオタイプが理系科目の成績に影響を及ぼすだけでなく、大学進学から学部の選択にまで負の影響を及ぼしているという知見は抑えておくと良いだろう。学生のコメントも紹介されているので、大学の講義を受けた気分になれる。分かりやすいのでオススメします。2025/05/14

アドソ

18
東大で多様性と包摂に関わるお仕事をされている先生。さすがである。いままで読んだジェンダー関連の本の中でいちばん納得できたし、何が問題なのかとてもわかりやすかった。著者が授業を行ってきた大学で集められた学生の生の声はたいへん貴重だ。こういう声は昔からあったことはあったのだろうけど、それを吸い上げる人も発信する人も少なかったのだろう。東大が率先して意識をアップデートすることで、日本の隅々にまでいきわたってほしい。2025/03/01

ザビ

15
「ジョギングしている社長が、犬の散歩をしている秘書と道で会う」この一文を絵に描いてもらった時、ほとんどの学生が社長=おじさん、秘書=女性になるらしい。女性の社長を描く学生がほとんどいない現実…多くの人のこんな無自覚な思い込みが、日本のジェンダー格差の堅固さを物語っているという。一方、ジェンダー論者は神経質過ぎると否定的な立場もあるとは思う。ただ、この無自覚な思い込み(世間の常識)に疑問を問い続けることは、とてつもなく巨大な相手に挑む戦いのような気がしてならない。ちょうどカフカの「城」で、測量士Kが城を→2024/12/26

kitten

12
図書館本。著者が大学の講義で行った内容を元にした本。ジェンダーフリーは難しいのよ。社会の構造的問題もあり、今がちょうど過渡期だと感じる。なぜ、女子が野球やサッカーをやれないのか?なぜか女子はマネージャーという流れ。大学の女子枠の問題。あれは基本AO入試の話なんで、女子枠ではなく推薦入試の問題じゃないの?と思うが。フェミニストは生きづらいだろうな、と思う。今がまさに、変換の時代だからカウンターも強いんだろう。2025/03/19

みなみ

10
前から興味があった一冊。女の子=お人形遊び、男の子=車の玩具みたいなテンプレ的な嗜好は社会によって作られている。ここのあたりまではよく見る。この本で印象深かったのは、人魚姫を黒人女性が演じたときの黒人女性の歓喜の様子や、歴史の本を読んでいた女の子が、歴史上の女性が出てくると目を輝かせるといったくだり。逆もあるのかも。女の子は少年漫画を読むけど男の子は少女漫画を読まないかも?女の子が理系に行くのかみたいな偏見など、社会によくある問題を網羅していてとてもわかりやすくまとまっている一冊だった。2025/10/19

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