光文社新書<br> グローバルサウスの時代~多重化する国際政治~

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光文社新書
グローバルサウスの時代~多重化する国際政治~

  • 著者名:脇祐三
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  • 光文社(2024/12発売)
  • 夏の総決算!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍(~8/31)
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  • ISBN:9784334105099

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内容説明

グローバルサウスとはインドや中東、アフリカ諸国をはじめとした地域を指す言葉であり、西側諸国にも中国・ロシアにも与さない、国際政治における第三極のグループだ。爆発的な人口増加と経済成長を武器に国際社会で大きな影響力を持つようになった彼らは、既存の国際秩序にどのような不満を持ち、どう変えたいと思っているのか。米中対立とはどう関係してくるのか。そして日本は彼らとどう付き合っていくべきなのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

61
著者は日経のベテラン記者。グローバルサウスをひとつのキーワードとして、世界の多極化と中東・中国・BRICSなどの動向を概説する。経済紙の記者らしく、グラフなどを多用して特に中国の経済状況を分析しているのがありがたかった。また中東に長く駐在していたようで、ガザの問題も割合バランスのいい内容。イスラエル国民の右傾化という視点がないのは著者の立場なのかな。ロシアがシリアに本格的に関わったことをアサド政権の崩壊がなくなったという読み間違いもあるが、国際情勢は単純ではない事例か。世界の現状を端的に知るには便利。2025/02/11

007 kazu

31
多極グローバルサウスと呼ばれる新興国の勃興を解説する本書。21世紀初頭から国際情勢は各国の力の差が相対的に縮まり、多極化など言われてきているがここにきて新興国同士でより具体の動きが伴い、その影響力を増している。特にガザの情勢やウクライナでの戦争、米の保護主義がその傾向に拍車をかける。各新興国は米ロと適切な距離を保ち、「敵の敵は味方」理論が通じず、著者の言う「理より利」で動く、事態が出てきている。机の上では手を握り、下では蹴り合う側面があったりとグローバルサウスの動きは複雑で単純化は出来ない。(続く) 2025/08/24

よっち

27
新興国・途上国の総称として使われるようになった「グローバルサウス」を軸に、彼らはいったいどのような思考体系と行動原理を持つのか。世界の変化とその行方を考える1冊。米欧にも中ロにも全面的に与することなく、大国間の綱引きの状況を利用して自国の安全保障と経済的な利益を確保しようとする。常に中立を保つのではなく、自国の利益があればテーマごとにどちらの側と連携することもあり得る国々。中東危機や中国の変調もそれと合わせて紹介しながら、大国の思惑通りにはいかなくなりつつある中、これからの国際秩序をどう考えるのかですね。2025/01/28

紙狸

16
2024年刊行。筆者・脇祐三氏は日経新聞のOBで、中東専門のベテラン記者。グローバルサウスの中でも中東に着目して、中東から世界の変動を見た章が、充実している。ロシア・ウクライナ戦争、イスラエルとハマスの紛争などへの対応を時系列に記述。UAEがロシア・ウクライナの捕虜交換を仲介するなど、中東の国が国際政治の重要なプレーヤーであることが分かる。2025/06/01

harumi

16
グローバルサウスの国々の状況がわかりやすく解説されていて勉強になった。ロシアのウクライナ侵略、イスラエルのガザ攻撃、トランプ大統領の関税政策、国連の機能不全など、先進国と呼ばれる国々が右往左往している中、グローバルサウスと呼ばれる新興国たちは民主主義や社会主義などのイデオロギー的なものは横に置いておいて自分の国がどう振る舞えば利するのかを冷静に見極めて動いている。小さな同盟を次々に作り参加して綱渡りのように器用に雑草のようにたくましく成長している。敗戦国の烙印を押されたままの日本には出来ない芸当だ。2025/04/09

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