内容説明
その企みに、三度驚く。
隠匿された重大な事実とは――
読み飛ばし厳禁の本格ミステリー!
売れないミステリー作家の冷泉彰成は、弟子の久高享に創作テクニックを仕込みながら、執筆を続ける日々を送っていた。
そんな折、冷泉の元に二通の手紙が届く。一通は女性からのファンレター、もう一通はファンレターのようではあるものの、「殺人と云う名の粛清を献上する」と書かれた怪文書だった。
不気味ながらも悪趣味な悪戯だろうと捨て置くが数日後、今度は殺人事件捜査中の刑事が訪ねてきた。被害者の女性は半年前に冷泉にファンレターを送っており、殺害当日は冷泉と会う予定だと周囲に語っていたという。
まったく身に覚えのない冷泉は潔白を訴え、一旦は事なきを得た。だが、再び殺人事件が発生。被害者はまたもや冷泉のファンだった。そして冷泉宛てにまたしても不気味なファンレターが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
197
何とも評価に困る本だ。前書きにある通り「犯人の書いた文書」であり「ある点を執拗に隠して」おり「根本的な部分が嘘」なのは本当で、叙述による錯誤トリックの巧みさは見事といえる。しかし最後の最後で、真面目に読んできた読者がバカを見る仕掛けが炸裂するのだから始末に負えない。昔バカミスのあまりのくだらなさに呆れて離れただけに、まだこんなアホをする作家がいるのかと思ってしまう。しかし、そのラストがなければ「堅実だが程々に面白い本」にとどまったのも事実。トランプのように従来の常識をぶち壊す破壊者の時代にふさわしいかも。2025/02/10
雅
103
本格ミステリーのような雰囲気ですが、しっかりユーモアがありました。終盤はすっかり振り回されました。2025/05/07
キムチ猫屋
81
ジャケ買いならぬ装画借り!いつもの図書館行ったら「猫ネココーナー」が作ってあって、そこで見つけました。好きなヒグチさんの猫!しかもミステリー!迷わず借りました。えー、私、だいたい騙されるクチなんですが、先が読めてしまいました。オビに三度驚くと有るけど、これダメよー。ははは🤣倉知淳さんの装画は気になるものが多いので、また挑戦してみようかな。ぜひ次は騙されたいです!😁2025/05/27
雪紫
78
おのれ帯!帯のあおりで色々メタ読みして察したじゃないか!はさておき、一気読み的サスペンスとしては読みやすいし、入りやすい。ラストが◯◯みたいだな、と思ったらちゃんと言及してるし(笑)。でも最後の最後まである意味ミステリ作家としてのフェアプレイの業を描いた作品(220ページ11行目で明かされたとこ、気になってたけどそうだったのか)。・・・冷泉、著作多いし、初版止まりなだけでわりとウケがいいのでは(ボツにしたのに編集さんが他作家の愚痴相手として選んでる辺り)?2025/02/10
NADIA
73
「この小説には、〈犯人の書いた文書〉が登場する。それは間違いなく犯人の手によって記された文書である」 冒頭にこの仕掛けを暴露するかのような注意書きがある。犯人の述懐であるこの部分は鵜吞みにするなという親切設計だ。四流覆面ミステリ作家の冷泉と作家志望の彼の助手久高が巻き込まれる連続殺人事件。舞台はほぼ冷泉の仕事場のみで話が進むスタイル。犯人は直感で分かってしまうのも仕様だと思うが、真相の視覚的なイメージギャッブに「そうきたか」と笑ってしまうのも安定の倉知クオリティだね。2025/07/13
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