内容説明
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本書は,書物に代表されるドキュメントがどのようにアーカイブ化され,レファレンスの知として扱われるのかについて論じたものである。西洋思想史から現在のネット社会に通底する図書館情報学の在り方について,一貫した視点で,いくつかの理論装置を使って述べている。ネット環境ではすでに情報や知識を操作的概念として扱っているのに,従来の紙媒体ではそれが十分に行われていなかった事情にも触れる。第I部では,知識資源システムとしてその構成要素について。第II部では,知識資源システムとしてドキュメントやアーカイブがどのような様態を示すのかについて。第III部では,知識資源システムに対して図書館情報学ができるアプローチについて述べている。ドキュメントやアーカイブを知へと結び付けるためのさまざまな理論的展開を,日本の具体事例においても述べ,今後の図書館や図書館員の在り方を考察し,多くの示唆を提示している。
目次
はじめに
第1部 知識資源システムの構成要素と関係
第1章 知識資源システムとはなにか
第2章 知識資源の多元的なとらえ方
第3章 知の関係論としてのレファレンス理論
第2部 知識資源システムの様態
第4章 知のメディアとしての書物:アナログ vs.デジタル
第5章 知は蓄積可能か:アーカイブを考える
第6章 ドキュメントとアーカイブの関係:ニュートン資料を通して見る
第7章 国立国会図書館による知識資源システムの展開
第3部 知識資源システムへの図書館情報学の射程
第8章 書誌コントロール論から社会認識論へ
第9章 探究を世界知につなげる:図書館教育のレリヴァンス
知の図書館情報学に関する文献案内
あとがき
注・参照文献
索引
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- PEAKS 2024年11月号 No.…