内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
宮沢賢治(1896-1933)は日本を代表する詩人・童話作家の一人で、岩手県花巻市に生まれ、わずか37年の生涯の中で膨大な短歌と詩、童話を書き残した。幼い頃から鉱物や植物の採集に興味を持ち、地質の調査に取り組み、教師や農業指導者としての一面を持っていたため、彼の作品には科学知識が随所に盛り込まれている。代表作『銀河鉄道の夜』はいまから100年前に書かれたものながら、18世紀末頃に確立された「現代天文学」で理解できる部分も多いという。アインシュタインが一般相対性理論を発表してからおよそ10年後、岩手で教師として過ごした賢治は、天文学の専門知識をいつどこで得たのか。すべてが創造だとしたら、いったい賢治は宇宙をどのように見ていたのだろうか。天文学会きっての賢治マニアとして知られる天文学者の著者が、賢治作品の中から天文学に関連する記述を取り上げ、天体写真などとともにその謎や信憑性について考察する。
目次
第1章 理科少年から銀河鉄道へ
第2章 銀河の発電所
第3章 宮沢賢治はなぜカシオペヤ座に三目星を見たのか
第4章 玲瓏レンズと水素のりんご
第5章 ジョバンニが銀河鉄道の中から見た、がらんとした桔梗色の空の謎
第6章 宮沢賢治は宇宙塵を見ていた ―『銀河鉄道の夜』に出てくる「天気輪の柱」は対日照なのか
第7章 プレシオスの鎖の解き方
第8章 受け継がれる「見者」の系譜―天文学者→画家→作家
初出一覧
あとがき
著者紹介
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おだまん
わっふる
司
とおりもん