内容説明
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本書で扱う積分は,幾何学的に視覚化可能で容易に理解できるリーマン和を使って構築され,1957年からクルツワイルとヘンストックによって独立になされた.リーマン和に基づく積分はその歴史の中で一度はルベーグ,ダンジョワ,ペロンらの理論により影に隠れることになったが,クルツワイルとヘンストックはリーマン和を復活させ,これらの積分論をやさしく直観的に統一したのである.このクルツワイル-ヘンストック積分は,R^Nにおけるルベーグ積分よりも一般的でありながら,その構成はかなり単純である.この積分理論の修得には大した努力が必要でないばかりか,この理論がもたらす利益は余りあるものである.本書は,この十分容易に理解できる一般的な積分論を提供する,大学学部での初心者向けコースの講義から生まれた.その目的から,教育的水準を保ちながら不要な数学的テクニックを廃したものになっているのもこの本の大きな特徴である.
目次
序文
日本語版への序文
第1章 実1変数関数
第2章 実多変数関数
第3章 微分形式
付録A R^Nでの微分法
付録B ストークス-カルタンの定理とポアンカレの定理
付録C 可微分多様体
付録D バナッハ-タルスキーの逆理
付録E 積分論史抄
参考文献
訳者あとがき
索引
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- モトメカニックVol.17