内容説明
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「ミュオグラフィ」とは、素粒子ミュオンを用いて巨大物体の内部を描き出す最先端の科学技術のことをいいます。フォトン(光子)を使って物体を映し出す技法を、日本語では写真といいますが、英語ではフォトグラフィといいます。その理由は、ギリシャ語で「光」を表すフォトス(PHOTOS)、「描くこと」を表すグラフィ(GRAPHE)を併せて作られた言葉だからです。2009年にそれと同じ理屈で、「MUON」と「GRAPHE」を併せた言葉「ミュオグラフィ(MUOGRAPHY)」という言葉が作られました。本書は、最新の科学技法である「ミュオグラフィ」を用いて、最終的にはクフ王のピラミッドと並ぶ大ピラミッド「カフラー王のピラミッドの重さを計る」とう前例のない問題に挑戦しています。そこで得られた新たな知見・情報から、ピラミッド研究に対する新たな可能性、ミュオグラフィ自体が持つさらなる可能性が指し示された興味深い内容の一冊といえるでしょう。
目次
《第1部 ピラミッド》
第1章 ピラミッドは「墓」なのか?
第2章 ピラミッドの持つ意味について
第3章 ピラミッド両墓制論からの視点
第4章 ピラミッドはどのようにしてつくられたのか?
第5章 ピラミッドの重さ
《第2部 ミュオグラフィ》
第1章 宇宙からの素粒子ミュオンで巨大物体を視る
第2章 ミュオグラフィの原理
第3章 ミュオグラフィ研究の加速