内容説明
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近年、研究者の不正行為事件が続発し、研究を行う主体の公正さが問われるようになってきました。 本書では、科学の不正行為と、解法としての発表倫理教育の提案に力点をおきながら、レフェリーシステムの再考やオーサーシップの正しい理解などの具体的な話題を解説しています。また、科学研究活動は、発表なくして完結しないだけに、発表倫理は研究の公正さを総合的に検証するチャンスにもなります。 そして、研究発表の倫理に焦点をあてることで、研究プロセス全体の公正さをチェックできます。
目次
第 I 部 問われる発表倫理
1 発表倫理からのアプローチ
2 STAP細胞論文のゆくえ
3 ミスコンダクトへの視点
第 II 部 わが国の英文論文発表の課題
4 医学領域における日本からの英文論文発表の全体像
5 医学・生命科学領域における国内英文誌の国際性
6 撤回される麻酔科論文172編の波紋
第 III 部 混迷するオーサーシップ
7 メガ著者数論文の出現
8 共著者の順番はどのように決めるのか
9 ギフト・オーサーシップ
10 オーサーシップの考えを変える時だ
第IV部 論文発表のミスコンダクト
11 盗用を考える
12 会議での重複演題発表はどこまで許されるか
13 サラミ論文、LPU、Imalas
14 看護分野の撤回論文から見たミスコンダクト
第V部 発表倫理の展開
15 レフェリーシステムを考える
16 研究倫理の教育を始めるために
17 引用句から発表倫理を考える
索引