内容説明
江戸時代、天海僧正が寛永寺を創建、さらに京や近江の名所の写しを設けたことで、上野は庶民の一大行楽地となった。
それから400年、歴史と文化が息づく上野・谷根千のおもしろさを隈研吾、日比野克彦ら「上野のプロ」たちが解き明かす。
住む、旅する、学ぶ……上野を知的に遊び尽くせ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
果てなき冒険たまこ
3
上野・谷根千の良いところを取り上げこれからどうしていこうか真面目に考えた本。聞き書きの体で出演する共著者さんの顔ぶれが凄いんだけど逆に名が知れた人たちを羅列しただけの感もある。案の定これは凄いという案もなく駅周辺に企業誘致だ有名ホテル建築だと間抜けなことを言う人までいる始末。個人的には上野・谷根千に限定しないで湯島天神、神田明神、それに浅草まで含めた広域での開発プランを考えたほうがエリアとしての観光地になれていいと思うんだけどね。日本の観光地は孤立しすぎてると思うんだけど、どうかな。2025/03/25
お抹茶
2
上野に所縁のある人達が上野のポテンシャルや課題を語る。寛永寺を建立した天海は,関西の名所を見立てた庭や建物を作り,庶民に公開したのが特徴。上野の山とまちに一体感が薄く,上野と浅草を歩く人が少なく,上野全体の回遊性を高めることが観光都市に必要。上野から谷根千にかけて地形が凹凸していて,その土地の高低差によりまちの表情が全然違う。地震,戦災,再開発の影響を受けていない谷根千は外国人観光客にも人気。自然や教育・文化施設が多いのに,トータルのブランドやコンセプトに欠ける。2025/02/25
Go Extreme
2
人々の営みの必要なすべてがそろった地形 ないないづくしに見える上野にあるもの≒プライスレスな希少価値 歴史: 山城と近江の名所写し 幕府に物申した天海の志 門前町の発展と聖俗の賑わい 山とまちが一体化してこそ 地形: 背中合わせの丘と谷 見立ての美 不忍池と江戸の治水 町割りに残る江戸の残像 歴史を守る手がかりが地形 まち: 住民が守り伝える谷根千 物語としてのまちを受け継ぐ 博物館: 緑と文化の歴史的集積 鉄道: すべての始まりの駅 学校: アートが社会にできること すごい上野を未来に2024/12/26
Go Extreme
1
上野の歴史:寛永寺 江戸文化 彰義隊 上野戦争 徳川家 上野恩賜公園 観光発展 交通と都市計画:京成電鉄 東北新幹線 鉄道拠点 地下鉄発祥 国際的玄関口 交通利便性 文化と教育:東京国立博物館 東京藝術大学 国立科学博物館 美術館文化 文化ゾーン 知識創造 地形と都市形成:上野台地 スリバチ地形 見立ての美 清水観音堂 桜並木 不忍池 眺望活用 地域資源と観光:谷根千 江戸風情 文化観光 商店街魅力 地域連携 まちづくり 夜間観光 未来展望:持続可能性 住民協力 インバウンド活用 環境保全 地域文化継承2025/03/09
おかむら
0
上野周辺にゆかりのある色々な偉い人達を集めて上野谷根千を語ってもらっている本。目新しいことは少ないが、歴史や成り立ちはわかりやすく知ることができる。まちづくりに関する未来の展望もちょこちょこ書かれている。不忍通りを地下化とかは確かにして欲しい。2025/05/25