講談社文庫<br> ケチる貴方

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講談社文庫
ケチる貴方

  • 著者名:石田夏穂【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 講談社(2024/12発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065377529

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内容説明

【冷え性×脂肪吸引】
コンプレックスを抱えるすべての人に捧ぐ、痛快身体小説!

どうして私は、金太郎のようにガッチリ、ムッチリなのに、こんなにも寒がりなんだろう。
佐藤は極度の冷え性だが、その見た目のため、同僚にバレないように暖をとって生活している。
しかし新入社員の教育担当になった途端、身体が火照り始めーー?

第44回野間文芸新人賞候補となった表題作と、
第38回大阪文芸賞を受賞した、脂肪吸引がテーマの「その周囲、五十八センチ」を豪華同時収録。



~こんなに冴えない人間であるが、それでも私は自分がいちばん可愛い。~

どうしてこの身体は、頑なに熱を生産しないのだろう。
骨と皮なら理解できるが、お前は脂肪の塊じゃないか。(ケチる貴方)

私の脚は、生まれながらに、人並み外れて太かった。
脚が太いと、ヒトの人生は、ものすごく難易度が上がる。(その周囲、五十八センチ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

だーい

49
気になっていた本。軽快でユーモアたっぷりな文章が面白かった。「ケチる貴方」では主人公が寛容になっていくほどに冷え性が改善するが、比例するように周囲の男の横柄さが目立つようになる。途中から腹が立ってきて、ケチれ!と思ってしまった。「その周囲、五十八センチ」は脂肪吸引がやめられない主人公。人は外見でしかないと思うのは自分がそう判断されてきたから。脂肪吸引にはこれまでの歴史がある。それを否定することは私自身を否定することになってしまうのだ。だけど医者からの最後の言葉が思いがけず温かい。「私の唯一無二の戦果だ」2025/12/01

はっせー

48
「冷え性・脂肪吸引から見える不寛容さ」本書は2つの中編小説が収録されている。冷え性にまつわる『ケチる貴方』と脂肪吸引にまつわるお話『その周囲、五十八センチ』であった。どちらもグサグサと心に刺さるお話だった!冷え性な方や脂肪吸引をしたことがある人ならなおさら刺さる作品となっている😊2025/02/16

シキモリ

32
読み進める内に著者の経歴が気になり、調べてみたら広い意味で同業界にお勤めと知り、色々合点がいく。女性も増えたとはいえ、この界隈の中小ベンダーともなると旧弊の企業文化が残存する上、業務の属人化も著しい。自身のノウハウを教示することに逡巡する主人公の心情は共感出来、男尊女卑の価値観を押し付ける年配社員の醜悪さも目に余る。併録作「その周囲、五十八センチ」の『痛みに耐えることで得られるものが確約される』という打算的な思考にも頷くしかない。世間と己の間に介在するギャップに対して折り合いをつける難しさを改めて考える。2025/01/12

❁Lei❁

19
表題作のみ斜め読み。極度の冷え性に悩み、そのため常に会社でイライラしている女性社員のお話。温もりが欲しいという気持ちと、自分だけ損したくないというケチ臭さ(テイカー性というべきか)が結びついていて面白かったです。私も結構ケチなので、主人公の思考や行動を「わかる〜」と思いながら読みました。冷え性とケチ臭さの相関に気がついたあとの、主人公の怒涛の追い上げと、スパークするようなオチには笑えます。冷え性を治すという目標にストイックすぎるところがもはやユーモラスな一冊でした。2025/10/08

だのん

16
ふたつの中編。肉体に関する悩みが大きくて、実生活に支障が出てしまうことは、誰にも多かれ少なかれあることなのではと思いながら読みました。まわりの人たちの無意識ながら差別的な言動にひっかかりつつ、自分のことも顧みたりしました。主人公たちの心の声の言語化の仕方が皮肉がきいていて、とてもいいなと思いました。2026/02/28

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