内容説明
オグデンの臨床プロセスを追うことで、自身が精神分析家としてどのような存在になったのかを、なりつつあるのかを、可能な限り明らかにしていく。精神分析家とは、さまざまな側面から機能する方法を考察したとしても、その全体性をもってまとめられるわけではない。
本書では、ウィニコットとビオンの研究を下敷きとして、オグデンの豊富な臨床例における分析的な営みを、ときに促進し、ときに阻害する、さまざまなタイプの思考のありようについて描き出していく。オグデンは、真実と心的変化の相互作用の多様な形態について、体験の真実と向き合おうとする意識的・無意識的な試みがもたらす変形作用、また、精神分析家が患者のこころの進展のみならず、自分自身の進展をも理解していくそのありかたを取り扱っている。
本書によってオグデンが患者について理解するのではなく、患者と共に理解していくように、オグデンと共に生きる体験を得ることができるだろう。
目次
本書の概要
謝 辞
第1章 真実と心的変化――序に代えて
第2章 思考の三形態――魔術的思考,夢思考,変形性思考
第3章 破綻恐怖と生きえない生
第4章 起きていることの真実を直観すること
――ビオンの『記憶と欲望についての覚書』をめぐって
第5章 精神分析家になること
第6章 意識性という「贈り物」,その暗きアイロニー
――カフカの『断食芸人』
第7章 全と無を包みこむ文字の生
――ボルヘスの『バベルの図書館』
第8章 トーマス・H・オグデンとの会話
解 題
索 引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
2
真実:真実の探求 心的変化 自己認識 依存と独立 分析的対話 他者との関係 分析家の役割 思考の三形態:魔術的思考 夢思考 変形性思考 無意識の影響 心理的防衛機制 象徴的意味 直感と論理 夢分析 破綻恐怖:破綻恐怖 心的空間 夢の解釈 分離の必要性 トラウマの影響 成長の過程 分析の支援 精神分析:無意識の理解 直観的洞察 変化の促進 患者との関係 共同思考 体験の共有 内的世界の探求 分析的対話 文学:カフカの断食芸人 存在と無 自己探求 哲学的視点 文学的象徴 物語の解釈 人間の苦悩 精神分析と文学2025/03/04
takao
1
ふむ2025/06/03
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