味覚と嗜好のサイエンス

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味覚と嗜好のサイエンス

  • 著者名:伏木亨【著】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 丸善出版(2024/12発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784621079713

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内容説明

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「味覚」と「嗜好」は食行動を考えるための『基本』であるが内容は大きく異なる。「味覚」は口腔内での信号の受容と脳への伝達という単純な生理学的現象であるが、一方「嗜好」は食物に対する好悪の判断や長期的な学習・記憶による総合的な判断基準を指す。「おいしさ」は個人の嗜好から生まれる。嗜好の個人差には著しいものがあるが、その要因を整理してみると科学的に捉えることも可能となってくる。本書では「食を考える地平を確立する」ことを目的に、味覚と嗜好から、おいしさに至る感性の世界を生理学・行動学・脳科学・食文化・食品科学などの幅広い視点から解説する。

目次

第1章 味覚と嗜好、そしておいしさ
第2章 味覚と嗅覚・食感
第3章 味覚伝達のメカニズム理論は激変時代
第4章 おいしさを探求する
第5章 油脂は味覚か
第6章 味覚の脳内伝達とやみつきの発生
第7章 食べ物のコクとはなにか
第8章 おいしさの快感と品位
第9章 トウガラシの辛味と痛み;痛みまでがおいしさになる倒錯の世界か?
第10章 伝統の味、だしのおいしさを分析する
第11章 おいしいものは後味がよい
第12章 秋の高級食材、マツタケはなぜ美味しい?
第13章 日本酒のおいしさの科学
第14章 酒のつまみの生理学:ビールのつまみはなぜエダマメやポテトなのか
第15章 ドイツのビールは多飲量性:たくさん飲めるビールはネズミのほうがよくわかる
第16章 魚を生で食べるおいしさ
第17章 新鮮とはどんな味?
第18章 嗜好の教育は幼児から

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はひへほ

1
味覚や嗜好はどのように形成されるのかを科学的に知れて面白い。各章で違ったトピックを扱ってるので、つまみ食い的にも読める。カツオだしの話やビールの話が個人的にとくに面白く読めた。同じ著者の『コクと旨味の秘密』は、コクと旨味に焦点を当てた一冊で、こちらも面白い。2023/04/08

ひろ

1
京大の教授が書いた「おいしい」をめぐるサイエンスの本。鰹だしをかけると植物性の食材の味が等物の筋肉のうまみに変化するらしい。そして、動物性食品の味は、人間が動物である以上、肉体を維持するために生理的に求められる。しかし明治までの日本では動物性食材の入手は困難だった……。つまり、日本のだし文化は天皇と律令制が育んだというわけだ(?)2014/02/01

チクタクマン

0
食べ物そのものの味だけでなく、「ニオイ」や「風味(口から鼻へ抜けるニオイ)」なんかもおいしさの決め手だとのこと。「人は生きる為に必要なものを美味しく感じる。だからエネルギーになる糖をおいしく感じる」「苦味は毒物。人間が苦い物を食べるのは、それが安全なものであると知っているから」といった、初めて聞く話ばかりで目から鱗が落ちる内容だった。2016/05/24

ぴこ

0
やばい!めっちゃおもしろかった! ふだん料理を科学的な視点で見ることないから新鮮だった!!2013/10/01

ISBN vs ASIN vs OPAC

0
入門書としては最適。実際の研究自体に『まだわかっていないこと』が多すぎて少々もやもやとしたものは残るが、それこそ良質な入門書であることの証拠か。それにしても、こういう本、学者先生が書く本に、時折出てくる意表をつく表現は素晴らしい。曰く「これら、共存する成分のおいしさが油脂の存在の手がかりであるとしたら、我々は透明人間の包帯を油脂の味と感じているようです。」2012/10/16

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