食べられる生きものたち

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食べられる生きものたち

  • ISBN:9784621085660

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内容説明

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世界の人々は何を食べているのか?羊たちのいるイタリアの風景、トウモロコシから生まれたマヤ文明、イヌイットの暮らしを支えるアザラシ、フィージーのタロイモ料理など、その地域にしっかりと根づいている食べ物は、その土地の人びとの暮らしと密接にかかわっています。 本書「食べられる生きものたち」では世界各地の食文化を、文化人類学者が体験しながら、いきいきと紹介します。一つのテーマを2ページ見開きフルカラーで、写真も多数収録しています。 ※本書は、国立民族学博物館(略称:民博)の発行する広報誌『月刊みんぱく』の好評連載「生きもの博物誌」より食物をテーマにしたエッセイを抜粋し、書きおろしを加えたものです。

目次

(1)ヨーロッパ《概説》
羊たちのいるイタリアの風景/捕鯨者たちの大宴会:ゴンドウクジラ/北欧の森と人びとをつなぐビルベリー/フランス史に痕跡を残したバルカンの羊たち/マラムレシュの冬は豚の解体で華やぐ/長い冬ごもりにそなえて:キャベツ
(2)アフリカ《概説》
エチオピアの主穀であるわけ:テフ/バナナの食べ方/キャッサバを長持ちさせる/森に棲むナマズの力:ヒレナマズ/ゾウの肉に集まる人びと:マルミミゾウ/噛む楽しみは広がる:ミラー/ラクダミルクこそパワーの源
(3)南アメリカ《概説》
知られざるアンデスの雑穀:キヌア/トウモロコシから生まれたマヤ文明/モバイル時代の鯨捕り:ザトウクジラ/秘伝の味:サン・ペドロ/ブラジルの国民的な飲み物:ガラナ
(4)北アメリカ《概説》
ユーコン川の恵み:マスノスケ/イヌイットの暮らしを支える:ワモンアザラシ/手強い獲物は稀なごちそう:オヒョウ
(5)北アジア《概説》
トナカイと生きる/精霊に捧げ食べる:フナ/バイカル湖のご馳走:オームリ/春の訪れを告げるはえ縄漁:カルーガ/雑魚にして神魚:カワカマス
(6)オセアニア《概説》
イモを見分ける:タロイモ/ブタなくして、暮らしなし/タブーの島のトビウオ漁/美味なるかな、カメの甲羅焼き
(7)東南アジア《概説》
村の救世主サトウヤシ/大衆魚のムロアジ/猟がうみだす森のかく乱環境:ハイイロクスクス/世界を動かした熱帯の植物:コショウ/くさいかおいしいか、「キュー」な食べ物:カメムシ/ふるさとの味は、毒の味?:イヌホオズキ/空気を食べるきれいな食べ物:セミ
(8)東アジア《概説》
ワカメ漁場と海女の暮らし/米のある風景/マオ・グアは母の味:トウモロコシ/「水ゴキブリ」を食べてみるかい?:ゲンゴロウ/亜熱帯林と草果
(9)日本《概説》
イノーをめぐる養殖と採集の風景:ヒトエグサ/ヤマバチが「来る」季節:ニホンミツバチ/イノシシと暮らすシマ:リュウキュウイノシシ/ウシガエルを釣って食べる/干潟の小さきものたち:ミドリシャミセンガイ/強壮の生薬として珍重された獣:オットセイ
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

12
エチオピアで狩猟の対象となるマルミミゾウ。尻尾は妻への贈物となる。ミクロネシアではアオウミガメを引っ繰り返し、お腹の上で焚き火を始め、甲羅を鍋にする。ひええ。ダーウィンもこうやってガラパゴスゾウガメ食べたんだろな…。色々な食べ物があるけれど、やっぱり昆虫は強い。ボルネオ島の「空気を食べるきれいな食べ物」ことセミならたぶんお腹空っぽだろうし、エビフライの尻尾だと思えばたぶん…。2018/04/25

UN88

6
図書館本。文化人類学的世界グルメツアー🍴わりとど真ん中なジャンルだからとても面白かった。文化と民族と生態系...永遠に循環し続けますように。2021/02/12

スゲ子

5
国立民族学博物館の月刊誌の記事をまとめた本。「わぁ、クスクスだ。かわいいなぁ」って思ったら次のページではブツ切りにされて竹で蒸し焼きにされていたよ!『ゴールデンカムイ』みたいだ!ちなみに肉はクセはあるけど鶏肉に似ておいしいそうです。ほかにもセミ、ゲンゴロウ、カメムシ、ウミガメ、ラクダのミルク、幻覚作用があるサボテン、日常食から稀なご馳走まで、研究者たちが体を張って集めた世界の食のレポート!異文化に対する敬意と好奇心、そして人類の智慧と容赦ない食欲がつまった1冊!写真が素人っぽいのも臨場感があっていいです!2017/07/17

ビシャカナ

2
幾人もの民俗学者が世界中のエキゾチックで興味そそられる食文化を紹介。図版もフルカラーで豊富だ。意外なものが食べられたり、あの国でこんな意外なものがと驚く。なかでもローカルフードが近代化のなかでグローバル化していくのは興味深い、しかし思えばこれまでの歴史ではいくつもあったことなのだろう。また、いくつか気になった項目をネットで調べてみた、より深い情報もあったが、ほとんど情報がなかったので、やはりこの本の情報は貴重だ。自分の見識を広めるためにも食文化から見た世界というのを調べてみようと思う。2013/08/22

takao

0
ふむふむ2017/10/09

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