内容説明
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終末期医療の臨床における狭い意味での医療倫理問題だけでなく、死の教育や医療者教育、日本人のスピリチュアリティなど、今後のあるべき終末期医療を考える上で重要な人間の死や死生観をめぐる文化・社会的課題についても広く考察し、終末期医療をめぐる既存の概念や理論を批判的に問い直す。 現場で役立つ具体的な事例を盛り込みながら、基本事項や概念から最先端の話題までこのテーマに興味を持つ人なら誰でも理解できるよう平易に解説。
目次
第1章 医療にとって「死」とはなにか?
第2章 終末期ケアにおける意思決定プロセス
第3章 終末期医療の現場における意思決定
――患者および家族とのかかわりの中で
第4章 高齢者における終末期医療
第5章 小児における終末期医療
第6章 植物状態患者はいかに理解されうるか
――看護師の経験から生命倫理の課題を問う
第7章 死にゆく過程をどう生きるか
――施設と在宅の二者択一を超えて
第8章「自然な死」という言説の解体
――死すべき定めの意味をもとめて
第9章 「死の教育」からの問い
――デス・エデュケーションの中の生命倫理学
第10章 終末期医療におけるスピリチュアリティとスピリチュアル・ケア
――「日本的スピリチュアリティ」の可能性と限界について
第11章 生、死、ブリコラージュ
――緩和ケア病棟で看護師が経験する困難への医療人類学からのアプローチ
第12章 グリーフケアの可能性
――医療は遺族のグリーフワークをサポートできるのか
第13章 医師が治らない患者と向き合うとき
――「見捨てないこと」の一考察
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