内容説明
苦しみの底で見つけたものは? ベストセラー『生きのびるための事務』著者がおくる、こころの深淵の歩き方。
作家・坂口恭平が若い頃よりとらわれてきた自身の「絶望状態」との格闘をつづった、切実で赤裸々な記録。困難の果てに辿りついた「絶望」との新たな関係性にいたる道筋は、渦中にいる多くの人々に希望を示すだろう。
苦悩する人へのギフトであるとともに、人間の精神や創造性への洞察をはらんだ「絶望文学」のマスターピース。
「死なないためのハンドブック。それが今回の執筆の目的だ。とにかくあの絶望しているときの自分に向けて書いてみたい。正直、恥ずかしすぎて、書きたくないなという気持ちもある。でも、とりあえず自分のためなのだから、気にせずに書いてみよう。いやなら、あとで消せばいいだけだ」(「はじめに」より)
【著者】
坂口恭平
1978年、熊本県生まれ。2001年、早稲田大学理工学部卒業。作家、建築家、絵描き、音楽家、「いのっちの電話」相談員など多彩な顔を持ち、いずれの活動も国内外で高く評価される。『ゼロから始める都市型狩猟採集生活』(角川文庫)、『独立国家のつくりかた』(講談社現代新書)、『幻年時代』(幻冬舎文庫/熊日出版文化賞受賞)、『Pastel』(左右社)、『生きのびるための事務』(マガジンハウス/道草晴子との共著)ほか、著作多数。
目次
はじめに
第1章 絶望の分析
第2章 絶望の渦中で
第3章 絶望の変調
第4章 絶望と生きる
おわりに
付録 絶望状態のメモ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅんぺい(笑)
2
母校の熊本高校へ宛てたメッセージがかっこよすぎる。坂口さんも坂口さんなら、師匠の石山さんも石山さん。自分に嘘をつかずに生きることを体現している。2025/02/24
plum
1
躁うつ病の周期性については,岡田斗司夫がYouTubeで説明していたのと類似する。アスリートのように底に向かうもう一人の見知らぬ自分。それを拒絶するのではなく,手を動かしてモノをつくり,彼を観察することで,大波をやり過ごしていこうとする。性格ではなくて体質。対人関係について悩んでいるときは,すでに絶望状態に突入している合図p141。2025/04/29
松田悠士郎
1
Xか何かで、初版が2000部しか出ないと知って購入した。かねてから気になる存在である坂口恭平さんが、自身の鬱の渦中をどうにか映そうとした本。乱暴にまとめると「壮大なひとり相撲」。巻末の付録は壮絶。2024/12/31
んぬ
0
大変そう2025/04/08
ス。
0
躁うつ病の恭平さん。絶望を感じている時の自分にあてて書かれた本。こんなにも苦しさと向き合う絶望があるんだ。Xなど、ネット上で見る動く元気な時の恭平さんからは想像できなかった。一部始終を作品にしてくれて感謝。わたしも似たような波を感じるときがあるから、参考にしたい。2024/12/09
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