内容説明
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今までの常識では考えられなかった未成年者による殺人事件が多発している。これらの事件の背景には、非行を招きやすい環境、人間関係が希薄になりがちな社会の現状、さまざまなメディアを通じた有害情報の氾濫などが挙げられているが、背景をたどって行くと、「乳幼児期の子育て」すなわち母性剥奪という大きな事実に突き当たる。本書は、実際に起きた少年犯罪事件を例に挙げ、倫理学的視点からそのことを明らかにするとともに、解決への明快な指針を提示した育児論。
目次
序章 青少年問題の根の深さ
第1章 少年Aの背景--自己危害防止の倫理学
第2章 幼児体験と凶悪性--感情的ふれあいの倫理学
第3章 女子高校生コンクリート詰め殺人事件--エロティシズムの倫理学
第4章「母親」を奪われたヒトの子ども--非行防止の倫理学
第5章 布製の母親--応答性の倫理学
第6章 金属バット殺人事件--対決の倫理学
第7章 遺伝と環境と刷り込み--後天的先天性の倫理学
第8章 自律を目標とした子育て--「ダメ」と言わない倫理学
第9章 こころの教育は可能か--家庭で育てる倫理学
第10章 体罰の方法--父性の倫理学
第11章 少年法は役に立つか--更正の倫理学
第12章 いじめから抜け出す方法--権利の倫理学
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Takao
2
2000年11月20日発行(初版)。著者の専門は応用倫理学、環境倫理学、生命倫理学。ちょうど2000年頃、17歳の少年が殺人を犯すなどの事件が何件か起こり、社会問題になった。当時、高生研(高校生活指導研究会)で論文をまとめていた時に求めた一冊だったが、読み始めたものの、ちょっと著者の主張とは違うな、と感じ、長らくそのままにしていた。ルソー『エミール』やピアジェなどを一刀両断に切り捨てるところなど、著者の主張に即座に肯首できないところも多いが、「倫理学」からの子育て論として読んだ。2018/12/10
ゅりり
0
素直には同意しかねる部分も多かったが、「母性剥奪」についての論は非常に興味深かった。子育ての指南書としてよりは発達心理学の研究を読むつもりで手に取ると良いかも知れない。2011/09/18
弓月紺
0
子育てには男親女親の分業が必要みたいなことが書いてあったり、3歳までの母性が今後の決め手になるとか、割合決めつけが多い気がする。そういう環境下に私自身がなかったせいもあって余計鼻につくのかも。2009/08/27
さらさら
0
大学図書館にて2010/06/10
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