内容説明
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春の出産、夏の育子、秋の繁殖、そして冬の雪との闘い。シカは、四季折々に、それぞれの土地で、それぞれの自然と深くかかわって生きています。調査地は、岩手県五葉山。その地は、ホンシュウジカの北限といわれています。シカは、その地で、どのように植物的自然とかかわり、どのように暮しているのでしょうか。10年余の山歩きをとおして、生態研究の基礎をひとつひとつ解き明かしていくとともに、増えやすく減りやすい彼らの保護のための具体的な指針も示す好著です。<どうぶつ社復刻>
目次
第1章 序章
1 冬のセンサス
2 初めての調査行
3 五葉山とは
第2章 本格的調査
1 植生調査
2 食性
3 センサス
4 季節移動
第3章 ミヤコザサの生態を考える
1 ミヤコザサの種生態を調べる
2 五葉山一帯におけるササ類の分布
3 シカの食物としてのミヤコザサ
4 考察――雪、ササそしてシカ――
第4章 シカの生態を考える
1 シカの胃
2 ニホンジカの食性と生態
3 狩猟個体分析
4 ニホンジカの生態を考える
第5章 応用問題
1 牧場
2 伐採
3 植林
第6章 シカの保護管理
1 野生動物保護について
2 五葉山のシカの歴史
3 雪
4 シカの保護管理
引用文献
あとがき
復刻によせて