内容説明
旅を学ぶとは人を学ぶということであり、世界を学ぶということでもあった――。『深夜特急』では訪れなかったモロッコ・マラケシュへの道、飛行機でのトラブルがもたらした「旅の神様」からの思わぬプレゼント、『一瞬の夏』より始まった新たな夢。シドニー、アテネと連なるオリンピックへの視線、『凍』を書くきっかけとなる対話。無数の旅と出会いの軌跡が銀河のごとく瞬き巡るエッセイ集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
101
著者の25年分(94-18)のエッセイをまとめた単行本『銀河を渡る』の文庫版第一分冊。私にとって沢木耕太郎といえば何と言っても『深夜特急』。単行本で世に出た直後の若かりし頃、夢中になって読んだ。著者には『一瞬の夏』などスポーツものも多いが、私は旅行ものに惹かれる。本編の中にも折々の旅のエピソードや裏話が詰まっている。彼の旅には足跡を残す旅と辿る旅があるという。『深夜…』の旅から25年が過ぎ、最近の旅がその旅ほど鮮やかな色彩を持たなくなっているのは、足跡をつける旅をしなくなっているからなのではと思うが、⇒2025/02/17
KAZOO
95
好みの沢木さんの最近出されたエッセイ集です。1月末に出版されるものと対になっているようです。特に海外を取材したときの記事(オリンピックの取材が多いようです)などが多く、柔道家の井上康生についての記事が楽しめました。やはり最初に「一瞬の夏」を出されているのでボクシングに絡むエッセイが結構あります。「少年ジョー、青年ジョー」という個所では、「あしたのジョー」での主人公の顔が変わっていくことが書かれています。2025/01/16
あすなろ
91
本巻は旅の魅力というか魅惑を綴っている事がメインの様に帯等に書かれている。旅とは、もう一つの生を生きる為のものであり、夢見た旅と余儀ない旅の2つがあり、自分を作るものであり、心を残して置けばまたいつか行く事が出来るかもしれないもの…。素晴らしい旅への讃辞や言葉や想いが綴られている。但しそれだけではない。例えば、三島由紀夫氏の我が国は世界の静かな中心たれという寄稿に端を発するエッセイや沢木氏が実は作文が苦手であったエッセイ等、人生のキャラヴァンを時にロマンチックに書き記したエッセイ集に酔ったのである。2025/02/15
ふう
75
旅、作品、スポーツ、そして出会った人々への思いが綴られたエッセイ集。とくに旅について書かれた文が好きで、こんな旅をしてみたいと思いながらも、一人でそれほど安全なではないところへ行ける男性が羨ましくなったりしました。旅はもう一つの人生とありましたが、せめてその旅を読むことで、少しでもその人生に近づけたらいいですね。でも仮に男だったとしても、ブラジルのあの病院はごめんですが。高校時代、落研を創部し、人前で落語をやったという話は意外でした。おだやかな印象ですが、秘めた情熱、やりたいことへの思いは強いのでしょう2025/02/07
かしこ
59
深夜特急から好きな作家のひとり。 何故か井上康生選手のエピソードに電車の中だったけど、涙腺がうるうるときてしまった。 2025/02/18
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