うつせみ

個数:1
紙書籍版価格
¥1,760
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

うつせみ

  • 著者名:紗倉まな【著】
  • 価格 ¥1,672(本体¥1,520)
  • 講談社(2024/12発売)
  • 蝉しぐれそそぐ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/3)
  • ポイント 375pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065378403

ファイル: /

内容説明

「もし自分に飽きたなら、いくらでも取り替えてしまえばいいのよ」。美容整形をくり返すばあちゃんは言うけれど、私は、なりたい自分がわからない。見られることの痛みを描く、紗倉まなの最新小説!

周囲に馴染めずバイト先をクビになり、グラビアアイドルの仕事を始めた辰子。
売れっ子の仕事仲間はSNSの評価に神経をとがらせ、79歳のばあちゃんは傷跡を重ねながら整形をくり返す。
ゴールの見えない「美しさ」に追われ、ままならない体と生きづらさを抱える彼女たちは……。
野間文芸新人賞候補となった『春、死なん』に続く、新境地注目作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

178
題名のうつせみは、蝉の抜け殻、現実の自分、といったような意味ですね。70代になっても整形手術を続ける美の追求を生き甲斐にして生涯を貫いた祖母と、要領が悪く不器用でバイト先をクビになりグラビアアイドルとして生きている孫の辰子の二人の生きざまが描かれます。人からどう思われようと気にせずにひたすら信じた道を生き抜いた祖母は人生に悔いなしでしょう。辰子は未だ自分のやりたいことがわからず模索中の道半ばで彼女も将来は著者同様にマイペースで働ける文筆業に進んでしぶとく生きていきそうに思えますね。#NetGalleyJP2025/01/16

chimako

73
図書館の新刊コーナーで手に取った。薄い緑のイラストは一見可愛いけれど良く見ると怖い。うつせみは中身が空っぽの脱け殻。この話の誰が空なのか、誰もが空なのか。美容整形を繰り返す祖母とグラビアモデルの辰子。二人の生き方は自分の現実とはかけはなれていすぎて想像出来ず、もちろん共感も出来なかった。ただ、祖母の遺骨を海にまく時のそれぞれの想いは想像できる。自分が死んだ時は小さな壺に少しずつお骨を入れて子どもたちと実家の墓地に分けたいなぁ。後は処分してもらえたらありがたい。思わず小さな可愛い蓋付き壺を検索してしまった。2025/03/03

Ikutan

58
紗倉まなさん初読み。美醜にこだわり美容整形を繰り返すばあちゃんとばあちゃんに可愛いと言われ続けたグラビアアイドルの主人公。AV女優の紗倉さん自身と祖母をモデルに描いた作品だという。仕事への熱量が低く、淡々と綴られながらも、主人公の見られることへの葛藤が伝わってくる。「もし自分に飽きたなら、いくらでも取り替えてしまえばいいのよ」。ばあちゃんのこの台詞がすごい。うつせみというタイトルがしっくりくる読後感でした。2025/06/28

kei302

49
整形を繰り返す70代後半の祖母は著者本人の祖母がモデルだそうで、そうすると、グラドル辰子は著者紗倉さん自身なのかもしれない。ページ数少なめ、人間関係シンプル 会話文多めで読みやすいのに結構な衝撃作。痛みをものともせず美容整形を繰り返すばあちゃんに圧倒された。NetGalleyJP2024/12/07

けいぴ

46
美容整形を繰り返す祖母と、職場でうまく立ち回れない孫の辰子。グラビアアイドルで人から見られる職業の作者だからこそ書けた小説。美醜については普段あまり考えたことがないけれど、それにあまり囚われる必要はないような、骨になれば皆同じと片付けられるものではないような。児童養護施設で育ち出自が分からない祖母の心の葛藤が美容整形という形として現れたということか?うーん、解釈が難しい。2025/02/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22297971
  • ご注意事項

最近チェックした商品