内容説明
────コトバとも分かり合えない著者真骨頂の四篇
たった一音が発音できずに自国から疎外された〝クィ〟が望む真の「故郷」
サッカーからヒトの起源にまで自国をとび出し還っていく「イベリア半島に生息する生物」
ひらがな、カタカナ、漢字……アトラクションさながら文字を乗り越えていく「あカ佐タな」
〝お金を払ってまで覚えないといけないようなモノだっただろうか?〟著者デビュー作「廃車」「LIFE」に登場した猫木豊が子の国語習得の前で立ちつくす「王国の行方――二代目の手腕」
【著者】
松波太郎
1982年三重県生まれ。文學界新人賞、野間文芸新人賞受賞。著書に『よもぎ学園高等学校蹴球部』、『LIFE』、『ホモサピエンスの瞬間』、『月刊「小説」』、『自由小説集』、『本を気持ちよく読めるからだになるための本』、近著に『カルチャーセンター』。
目次
故郷
イベリア半島に生息する生物
あカ佐タな
王国の行方──二代目の手腕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じーーーな
2
言葉と身体感覚の結びつきが生み出す独特のリズムを抱えた短編集。言葉って例えば日本語なら50音すべて使えるのが前提のシステムだけれど、例えば身体的な制約などで自分からは発信できない音があったりすると途端に高い壁にぶち当たることになるよなあ。日常生活のあらゆる面でリポグラム的な苦労が求められたり、そうでなくとも意思の伝達に相当な困難が生じるわけで。というか今更だけれど自分がいま吃音をほとんど気にせずに生きていけてるのありがたい限りだよなあ。2023/11/15
果てなき冒険たまこ
1
そこまでして読むような本だっただろうか。。否!2023/07/19
HH
0
『故郷』がとても面白くて読み終わると同時にもう一度初めから読み直した。一度では小説の中心まで届かないような感覚があり、二度読んで初めてこの本の読み方が分かったような気がする。その他3遍は何とも掴みきれないうちに読み終えてしまったけれど、難解であるようでフザケているだけのようでもあり、身構えずに読めばスラスラと流れていく。引き続き他の著作も読んでみようと思う。2024/12/17
アシモ
0
故郷はよかった。ページ数稼ぎ?と思われる部分があったのは残念。2023/11/25
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