文春文庫<br> 李王家の縁談

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文春文庫
李王家の縁談

  • 著者名:林真理子【著】
  • 価格 ¥790(本体¥719)
  • 文藝春秋(2024/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167923068

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内容説明

いつの時代も、高貴な方々の結婚は難しい

美貌と聡明さで知られる梨本宮伊都子(いつこ)妃。愛娘・方子(まさこ)を皇太子妃にと望むが叶わず、朝鮮の王世子・李垠(イウン)との縁談を思いつく。娘の幸せを願い、この結婚を成功させるべく伊都子は奔走するが……。明治から昭和にかけて波瀾の生涯を送った女性皇族の視点で、華麗な世界と高貴な者の知られざる内面を描く歴史小説。

解説・浅見雅男。

単行本 2021年11月 文藝春秋刊
文庫版 2024年12月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

15
2024年読み納めの一冊。スピンオフの皇后は闘う事にしたを先に読んでしまいましたが、この背景にはこれがあったのよねと思いながら読むことが出来たのでどちらを先に読んでも支障はないように思いました。また、ここまでリアルに作品を仕上げられたのはやはり詳細な日記を綴っていたおかげともいえるでしょ。この話しの中には現代の日本人が知らない歴史があり、とても興味深く読むことが出来ました。2024/12/31

室田 尚子

3
林真理子の「皇室モノ」は本当に面白い。かつて日本に確かに存在した「class」の姿と、その上流に属する人たちの教養と品性と俗っぽさの按配の仕方が絶妙。林真理子自身には間違いなく「upper class」に対する憧れがあるのだろうが、そこに留まらず、「所詮は人間とはみんなこうしたもの」というところを抉ってみせているのは彼女の「筆力」というものだろう。それにしても林真理子ほど「作品と作者は別」ということを思わされる作家は他にいないなあ。2024/12/15

たまこ(こなぎ)

3
戦後、平民になった宮家に嫁いだ鍋島家のお姫様伊都子の日記を元に、伊都子が力を注いだ母親の仕事である娘を嫁がせることを描いた話し。密かに皇太子妃にとも考えていた長女の嫁ぎ先に朝鮮王家の李家に嫁がせることを思いつくところから話は始まる。華族名鑑を眺めて次女の嫁ぎ先を思い巡らす。 さらに李家の末子の嫁ぎ先を世話しようと考えついた場面。私は思わず笑ってしまった。2024/12/15

りか

1
主役である梨本宮伊都子妃の日記を読んだことがあるが、坂井美意子氏(加賀藩前田家の令嬢)の著作を読んだ時の、あの時代あの特権階級に属していた彼女たちの金銭感覚・傲慢さ・階級差別意識・プライドの高さに、共通したものを感じた。戦後、皇籍離脱が決まった時の「あの人達は長くいすぎたのですよ」という大宮さまの一言が痛快すぎて拍手。2024/12/29

チェりる

1
面白かった。今の時代と逆行する考え方だからこそ新鮮で面白い。女が結婚してこそ幸せになれる。そういう人もいるだろうしその考えも良しだろう。時代の波に翻弄されながら、皇族としての誇りを守り抜こうとした伊都子、結構好きな主人公。戦前からの朝鮮との関わりは興味深い。2024/12/23

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