内容説明
その禍々しさに誰もが口を噤む!
「なにがあっても絶対に入ってはいけない!」
家の庭の片隅にある〈じごく〉と呼ばれる場所。
誰も教えてくれない絶対禁忌の謂われとは―― 「地獄の庭」より
どの話も禍々しく、奇しく、なんとも得体が知れない──怪談イベントなどで黒木あるじが取材してきた多くの怪談の中からさらに不穏な話を選りすぐり収録。
・旧家である実家の庭の片隅でいったい何があったのか「地獄の庭」
・一緒に写っている者の正体とは…「卒業写真のあの人は」
・後輩に誘われて行った店の奇妙な違和感「よくない店」
・子供の頃に拾った猫、ちょっと変で…「むかで猫のムム」
・迷信嫌いの父親が、あの話をした日のこと「月と人魂」
・兄弟喧嘩のはざまに得た恐怖のわけ「あの日の喧嘩」など48編。
どの話からも滲むのは不穏な気配、思わず出る身震いを愉しんでほしい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
63
実話怪談集。著者の最近の著書を読むと、語りという物を非常に重視しているように思える。江戸時代から語るというのは怪談の伝達手段としては他とは一線を画するものがあると思うが、著者はその熱気を紙上で蘇らせようとするが如き意気を感じる。もちろん怪談としても上質で、ほぼ最初に収録されている庭の片隅にあるじごくの話「地獄の庭」でいきなりガツンとやられる。謂れもわからずただそこに存在するってとても怖いよね。他にも足が沢山ある猫の話、兄弟喧嘩の話など、どこか現実が曖昧になる話に怖いのが多い。やはり安心して読めるなあ。2024/12/10
ピンガペンギン
26
竹書房の実話系怪談は、民俗信仰が伺われる話も多く、その点でも興味そそられます。(漫画の怪談は絵がうますぎてぎょっとすることが。)東北地方の話が多い。「だるま地蔵」平成6年の新聞にこの石と思われる記事が掲載されていたとあります。口寄せ巫女に相談したところ…。「違う違う。伝承でねえの。今も本当にいろいろあるんだから」と語りがとても上手です。「天井裏の奇跡」は有名なホラー映画を思い出しました。民宿の朝ごはんで起こったことは意表をついていて目が点になりました。全体にかなり怖かったです。 2025/01/13
奈良 楓
18
【良かった】とある塾で起こる怪奇現象「塾の奥」が印象に残りました。塾の奥にあった●●がとても気持ち悪かった。2025/01/13
澤水月
10
「粗像」がとにかくよかった、葬儀スタッフの体験語りで「お葬式に意味はあったんだな」。経験ある身内は救われる思い。終盤に入る「どういうこと?!」と何重かの展開見せる話など、話者の年齢とその時の居住地見て、もしかしたら…と納得することも。硬軟取り混ぜ本当に面白い黒木さんのフィールドワーク真骨頂2024/12/05
eyemu
8
最近聞いたお話が多いのは良かったけれど。。。 書き方の試みとしては、私はあまり読みやすくなかった。 口語的な文章だと、想像が働かない。2025/02/21
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