角川ホラー文庫<br> 檻降り騙り

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角川ホラー文庫
檻降り騙り

  • 著者名:木古おうみ【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • KADOKAWA(2024/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041156148

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内容説明

「読みからおはりや、書く遊ばせたまえ、降りおりて、語りかたりましませ」

学校で、居酒屋で、読み聞かせボランティアで、各所で囁かれるそのおまじないは、唱えたものに勇気を与えてくれるという。

不登校の姉が別人のように明るくなったことに戸惑う少女。他人と上手く関わることができない青年。過去の事件で記憶の欠落を抱える大学生。

彼女達、“おまじない”を唱えたものの元には「ケガレ」と呼ばれる怪異が訪れる。
「ケガレ」に乗っ取られ、ゆったりと蝕まれる現実は、蕩けるように甘美で歪で――

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

68
「変わりたい」そう願う人をターゲットにした祈りのおまじない。まるで人が変わったかの様に明るくなり毎日を楽しく過ごしていたはずなのに…。姉が怪異に取り憑かれ家族を惨殺した少女や他人と上手く関わることができない青年、大きすぎる代償に蝕まれる人々。誰が何のためにおまじないを拡散しているのか?身体を乗っ取られ自分が消えていく恐怖に怯える彼らに救いの手を差しのべる“ハガシ”の力を持つ者たち。“ケガレ”と呼ばれる怪異との壮絶な戦いに恐怖する侵食系のホラー。我々が気づかないだけて“ケガレ”はすぐ身近にあるかも知れない。2024/12/03

aquamarine

64
不登校の姉がある日突然明るくなった、他人と上手く関わることができない青年はあるおまじないを唱えたことで人が変わったように他人と関わることができるようになった…。しかしそれは破滅への第一歩。彼らが変わったのはおまじないによってやってきた怪異「ケガレ」なのだ。乗っ取られたと気づいたときには自分ではどうにもならない。ケガレに関わる人たちは少しずつ重なって、物語の発端を探すように一気に読み進んだ。過去を探るのはミステリ的で、プロローグに続くエピローグに止めていた息を吐く。領怪侵犯と同じ世界線のようなのが嬉しい。2024/12/20

オフィーリア

57
自分を変えるおまじないをきっかけに怪異に日常を侵食されていく。搦手を使いこなし社会性も豊富な怪異が心底タチが悪い...。自分の意識が残りながら怪異にジワジワと侵されていく様がおぞましく恐ろしい。すらすら読めて背筋の凍る良質ホラーでございました。2025/02/14

眠る山猫屋

50
嫌いな自分を変えるオマジナイ・・・他力本願はいけない。自己改革に近道はない。ちょっと内向きで興味の方向性が他人と違うのが辛い、友達な輪に入りたい、そんな普通の欲求につけ込んでくる“ケガレ”と呼ばれるナニカ。ちょっとしたオマジナイ、気づかずケガレを受け入れてしまう人々、いつしか乗っ取られてしまう恐怖。祓う事が出来る者もいるが、祓い手が優しさにつけこまれて乗っ取られてしまう事もある。単なる死霊ではないから厄介だ。美鳥さん、火傷の男、恵斗にはまた会いたいな。健くんの行く末も気になるし。2024/11/27

papako

49
人が変わったみたいに明るくなり、やがて周りを巻き込み自身も死んでしまうという怪現象。女子高生の死、大学生の事件から大元に切り込んでいく。根っこに2人の少年の思い出があり、プロローグからエピローグへときちんとつながる。『不幸になって欲しくない』切実な言葉だった。2人はまた再会できるのかしら。ぜひぜひシリーズ続けていただきたい。そして領怪神犯の世界と繋がっているみたいなので、もっと絡ませて欲しいです。ポイント消化で買って正解!一気に読んでしまった。2024/12/01

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