ちくま文庫<br> ルポ アフリカに進出する日本の新宗教 増補新版

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ちくま文庫
ルポ アフリカに進出する日本の新宗教 増補新版

  • 著者名:上野庸平【著者】
  • 価格 ¥935(本体¥850)
  • 筑摩書房(2024/11発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480439826

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内容説明

コンゴ、ウガンダ、ガーナ、ブルキナファソ、コートジボワール……アフリカ各国で著者が出会ったのは、なんと日本の新宗教を信じる現地住民たちだった。統一教会、創価学会、真如苑、崇教真光、幸福の科学、ラエリアン・ムーブメント、天理教などを信じる彼らの生活や思い、現地での実像や人気の理由に迫る、唯一無二のルポ。その後の情報を追記し、新章を増補。解説 安田峰俊

目次

まえがき/第1章 ラエリアン・ムーブメント/「科学は宗教に代わる」/ラエリアンとの出会い/テレパシー交信/モットーは「強制しないこと」/ラエリアンはフリーセックス団体か?(アフリカでの事例)/「他者を愛する前に自分自身を愛さなければいけない」/ラエルのアフリカ賛美/どうしてラエリアンになったのか/ラエリアンに魅せられるアフリカ的な理由/第2章 幸福の科学/東大卒、元商社マンの教祖/ウガンダと幸福の科学/宗教が大好きな国、ウガンダ/幸福を求めてウガンダへ/ウガンダ仏教センター/バハイ教の礼拝堂/大川隆法のウガンダ大講演会/東アフリカ最高学府にて/ウガンダ在住の日本人天理教信徒/幸福の科学ウガンダ精舎/インド人に「仏陀再誕」を質問/宗教の目指すものはみな同じ。そしてそれは自分次第……/第3章 真如苑/唐突な真如苑信者との出会い/積極的な「オタスケ」活動/ジャックの自宅にて/真如苑ボボジュラソ支部/アフリカ人初の真如苑信者/第4章 崇教真光/「お浄め」をするアフリカ人/リスナー二億人の国際ラジオで紹介される崇教真光/真光のアフリカ的な魅力/「宗教施設」ではなく「道場」/ツキナミサイ(月次祭)に参加/コートジボワールの内戦と崇教真光/「アビジャン・ダイドージョー」/第5章 統一教会/合同結婚式でアフリカに嫁いだ日本人女性/日本人宣教師がブルキナファソに統一教会を伝道/アメリカ留学帰りの副会長/文鮮明の死/「よさこい節」を伝道しに来た統一教会の宣教師/なぜコンゴ? /統一教会でつながるコンゴと日本/旧統一教会のアフリカ宣教活動──文庫版追補/第6章 創価学会/六〇年代からアフリカに注目/ブルキナファソの勤行/アフリカで広宣流布/アフリカで宗門批判/日蓮正宗とガーナ/ガーナ到着、まずは創価学会へ/アフリカ人法華講員/日蓮正宗ガーナ・アクラ闡明山法華寺/学会員はアフリカの仏教者/文庫版新章 日本に進出するアフリカの新宗教/埼玉県のイスラーム神秘主義教団/セリン・トゥーバの家へ/私服警察と多文化共生/セリン・トゥーバの家の機能と目的/集会に来る日本人/「こんなところにセネガル人」/あとがき/文庫版あとがき/解説 中国、アフリカ、新宗教 安田峰俊/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

131
金銭や教義絡みの問題が相次いだためか、日本では新興宗教は胡散臭い目で見られがちだ。そんなバイアスのないアフリカでは、もともとアニミズムが盛んな土地柄もあって既成宗教にはない新鮮な教えとして受け取られたのか。まだ千里の道も一歩からの段階だが、どの宗教でも日本人宣教師が信者獲得に努める姿が印象的だった。心から信仰する人にとって、金とグルメとセックスしかなくなった現代日本は宗教不毛の地であり、素直に話を聞くアフリカ人を好ましくすら思うらしい。海外進出日本人を描く本は多いが、宗教を通じてとは何とも考えさせられる。2025/02/22

佐倉

19
幸福の科学、崇教真光、統一教会、創価学会といった日本において様々な軋轢を残している新宗教たちだが、アフリカ諸国においては既存宗教のオルタ、新たなスピリチュアリティの選択肢として受容されているような状況があるらしい。また、紛争や疫病などで不安定な社会情勢下においてNPO法人を通して学校や病院などを建てたり食糧支援などの社会貢献を積極的に行ったことから統一教会や創価学会が根付いているという点もあるという。日本では霊感商法や高額なお布施が問題となりがちだが、アフリカにおいてはまた違った相が顕れてくる。2024/12/02

さとうしん

19
世界中のカルト団体が進出し、受け入れられているアフリカ諸国の実相を描き出す。宗教に対する我々とアフリカ人(こうまとめると主語が大きすぎるかもしれないが)との感覚の違いに驚かされる。真摯な態度で真理を求めるかと思えば団体から支給される奨学金目当てで入信するなど、ただ現世利益を求めるだけという態度も見られる。また、統一協会にしても国の経済水準が違えば対応が異なり、霊感商法や多額の献金など日本で起こるようなトラブルは起こらないというのも印象的だった。2024/11/22

おいしゃん

13
ピュアに宗教を捉える地域性ゆえ、様々な新宗教がアフリカで受け入れられていく様が非常に興味深かった。2024/12/25

XX

10
日本では胡散臭いものとして見られている新宗教が、アフリカでは真っ当な教義を持った宗教として信仰されていることに驚く。しかしやはりそれは天理教の日本人夫婦や日蓮正宗の住職が言っていたように、アフリカの「貧・病・争」が一番大きな理由のような気がした。日本のような経済基盤がしっかりした国の信者から搾取して、貧しいアフリカに布教のためにばら撒くという構図だろうから。偏見のないフラットな目線で書かれているのはとても良かった。2025/02/27

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