ちくま新書<br> 「権限によらないリーダーシップ」で組織が変わる

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ちくま新書
「権限によらないリーダーシップ」で組織が変わる

  • 著者名:日向野幹也【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2024/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076502

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内容説明

「リーダーシップを発揮するには、組織内でその根拠となる何らかの『権限』が必要だ」と考える人は多いだろう。本書で紹介するのは、そういった権限の有無や強弱によらず、参加する人すべてが発揮する新しいリーダーシップだ。このリーダーシップは具体的スキルとなる「目標設定・共有」「率先垂範」「相互支援」の最小3要素が過不足なく機能することで実現可能となる。個々人のキャリアアップに結びつく一方で、柔らかく強い組織づくりにもつながる「権限によらないリーダーシップ」が支持される理由と習得法、実践法を紹介する。

目次

はじめに 「権限によらないリーダーシップ」が注目を浴びている! /そもそもリーダーシップとは? /20世紀型のリーダーシップが通用しなくなってきた/日本企業も注目し始めた「権限によらないリーダーシップ」とは? /すでに権限を持っている人からのニーズが増えてきたその理由/具体的スキルである最小3要素とは? /なぜ「権限によらないリーダーシップ」という言葉を使うのか? /コミュニケーション力やフォロワーシップとの違い/「権限によらないリーダーシップ」の実践はライフスキルになり得る/第1章 今なぜ、必要なのか/求められる5つの要因/◇要因1◇ 冷戦終結以降、世界は予測不可能な時代に突入したこと/VUCAの時代到来/トップダウン型では時代の激変に対応しきれなくなってきた/◇要因2◇ 激化する競争の中、イノベーションの促進が不可欠になったこと/イノベーション研究での興味深い結果/ボトムアップ型のイノベーションの裏に最小3要素あり/◇要因3◇ 組織のスリム化によるプレイングマネジャーの急増/20世紀型のリーダーシップの限界/◇要因4◇ パワハラ、セクハラへの監視が厳しくなったこと/指示・命令とパワハラの境界があいまいに/「コーチング」との違い/◇要因5◇ 「自己決定」を重視するミレニアル世代やZ世代の出現/「権限を使うと嫌われる」と悩む上司たち/「権限によらないリーダーシップ」は、ミレニアル世代やZ世代と相性がいい/トップダウン型のリーダーシップの限界/第2章 組織をどう変えるか/「権限によらないリーダーシップ」とは? /うまく機能させる鉄則は、最小3要素の徹底/不測の事態においては、実践されやすい/知らず知らずにあなたも発揮している/「権限によらないリーダーシップ=権限をなくす・減らす」ではない/成果志向×心理的安全性から見た組織の4タイプ/学習する組織ではイノベーションが起こりやすい/あなたの職場はどのタイプ? /学習する組織に変化していくには…… /第3章 身につけるために必要なこと/機能するために不可欠な3要素/あなたのまわりの「事例探し」をしてみよう/目標設定・共有は、他の2要素より早い段階で起こるとは限らない/3要素はひとつでも欠けると、うまく機能しなくなる/最小3要素は権限者のリーダーシップでも効果的/メンバーで共有できる目標を見つける難しさ/身の回りの「解決したいこと」をまず目標として設定する/「全体に貢献する」という要素は必要/「目標共有」で重要なのは、言語にして伝えること/目標への納得感が、達成に向けての原動力になる/否定派には、「感情」にある程度寄り添うことが必要/相手が否定する「理由」に向き合い、それを軽減していく/「根回し」で否定派の発生を最小限に抑える/「根回し」で外していけない2つのポイント/根回しでは「質問」が効果的/最初から「全員参加&発揮」を目指さなくてもいい/「取引」で無理やり巻き込もうとしない/ゴール設定を時々見直し、必要ならばアップデートする/大目標にたどり着くための小目標をいくつか設定する/率先垂範は「一人」ではなく「仲間」と一緒に行う/バディを持つ2つのメリット/支援するだけでなく、堂々と支援もされる/第4章 その実践(1)/最初は「バディ」と二人三脚で取り組む/バディは「対等な関係」が大前提/健全なフィードバックには心理的安全性が必須/社内の横の関係でバディをつくった例/まずは社外で「練習」するのもアリ/誰もがいつでも入ってこられるようにオープンにする/制度化された「バディづくり」は失敗の元/求められるのは「自発性」/バディと最初に取り組むのは、「小さな成果」づくり/成果にはお互いへのフィードバックが欠かせない/フィードバックは「ダメ出し」ではない/フィードバックは必ず「S・B・I」の3つを盛り込む/慣れないうちは、ポジティブなフィードバックのみにする/ネガティブなフィードバックでは「改善案」を伝える/ハンバーガー・フィードバックの落とし穴/フィードバックをもらうコツ/ダメ出しを上手に受け取るテクニック/フィードバックの授受が上手になったら、バディづくりは卒業/第5章 その実践(2)【権限者の場合】/部下たちがリーダーシップを発揮しやすい環境をつくる/部下の中からリーダーシップを発揮できそうな人を見つける/「心理的安全性の確保」が必須条件/黒子に徹して細やかに支援をしていく/上と下とを取り持つ「仲介役」を担う/「部下が失敗したときにどう振舞ったか」が見られている/自分からフィードバックを取りにいき、改善する姿勢を見せる/自分のフィードバックが「ダメ出し」になっていないかを定期的にチェック/リーダーシップの発揮が報われる環境をつくる/さらに学びたい人へ/おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メタボン

19
☆☆☆ 組織が活性化するために構成員が自発的に考え動くことを私自身リーダーシップのあり方として意識してきた。VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)時代だからこそ権限によらないリーダーシップが必要。最少3要素は「目標設定・共有」「率先垂範」「相互支援」。成果指向を縦軸に、心理的安全性を横軸にとって、それぞれが高い領域が「学習し、成果も高いゾーン」。組織が達成したい目標を明確にし、それに向けて動き出せるようになったときに、一気に学習する組織に変化する。不満を提案に変えて行動するのがリーダーシップ。2024/12/13

タカナとダイアローグ

13
立教大学でリーダーシッププログラムを立ち上げた日向野先生。いまは早稲田大学で社会人向けのプログラムもやっている。青山学院のワークショップデザイナー育成プログラムみたいな履修証明プログラムをつくりたいなと思っており、ヒントとして読んだのが5年前くらいか(上司のすすめ)。新書になるとやっぱり普及するし、本気度高いし、やはりリーダーシップ的なものは必要だなと再認識。ポイントは、繰り返される、目標設定・共有、率先垂範、相互支援。何度でも唱えるとよい。権限でうごかない人がいるから、権限によらないリーダーシップが必要2024/11/24

zunzun

3
組織のリーダーとしてどうふるまうべきか?が書かれた本。自分がyoutubeやTwitchで配信しており、大会運営側の人間でもあるから読んでみたくなった。自信が行っているようなことがかかれてあり、勉強になるようなことは一つとしてなかった。また、筆者が参考にした文献は巻末に列挙されているが本文では引用、援用の類いが殆どないために、ここで書かれている内容はどれだけの根拠があるのか一切不明であり、単なる人間関係をいかに構築すべきかという心理学的なビジネス書なのではないかと結論せざるを得ない。ちくま新書は、2024/11/11

お抹茶

2
読みやすい文体。Z世代は自己決定を重視する傾向が強く,権限だけを根拠に指示・命令を出しても簡単には動いてくれないが,心理的安全性が確保されると積極的な言動を行う。権限によらないリーダーシップは,参加するメンバーが必要に応じてその集団内で影響力を発揮し,目標の達成に向けて集団を動かしていくこと。目標設定・共有,率先垂範,相互支援の実践を徹底して繰り返す。不安を提案に変えて行動し始めるのがリーダーシップ。バディづくりがスタートだが,バディづくりを社内制度にすると強制的になり,形骸化して失敗する。2024/12/13

izumone

2
『高校生からの~』より却って読みやすい。実際に社会人のセミナーを開催しているからだろうか。2024/11/19

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