内容説明
今は国保と無関係な会社員も、会社組織を離れれば選択肢に挙がる。退職後2年間は今加入している健康保険の被保険者になれるが、その後は再就職をするか、家族の扶養にならない限り、国保加入なのだ。何といっても70歳から74歳では、総人口に占める国保加入者の割合が75%。だから誰でも一生に一度はお世話になる可能性が高い。
その国保料は近年上昇している。大まかに単身世帯で所得300万円なら年間約40万円、所得400万円なら約50万円の保険料である。さらに会社員が加入する「組合健保」や「協会けんぽ」は配偶者や子どもなどの扶養家族がいても保険料は一人前。つまり家族分は負担ゼロであるが、国保には扶養の概念がない。そのため配偶者や子どもがいると、少なくとも年間数万円、多いと単身世帯より数十万円の負担増。一人でも高いのに、家族がいればますます高くなるこの国保料に、多くの人は加入する際、びっくり仰天するのだ。
本書は「年金生活や無職の人」と「フリーランス、自営業者」に分け、国保料を下げるポイントを紹介する。加えて滞納に悩んだり、違法な差し押さえに遭ったり、経済的に困窮して医療が受けられない状態に陥った時に「打てる策」もお伝えする。
オマケとして、支払った国保料によって所得税や住民税を安くする控除や、特別に利益が多くなった年に減税できる方法も。
弁護士とファイナンシャルプランナーによって監修を行い、日々の暮らしの助けとなる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほじゅどー
10
★★会社を退職した翌年の国民健康保険料が高いのは前年度の所得で計算する仕組みだから。家族に働き手がいたらその「被扶養者」に。でなければ「任意継続」か「国保」のいずれか。国保には扶養の概念がなく家族全員分の保険料が必要になる。また減額制度、減免制度があるが、所得ゼロの家族分の申告をする必要があるなど。退職後もパートやアルバイトで働いて社会保険に加入する手もあるが。。2025/02/15
カエル子
5
川崎市から横浜市に転居して国保料が1割増しくらいになりました。ほぼマックスの金額を納める優良個人事業主です。本書で紹介されている中で自分にも可能性があるとしたら「ギリギリ社会保険の加入対象となる働き方」をしながらちょこっと起業して二足の草鞋を履く…という戦略しかないのだが、「会社員」という働き方がねー、無理なんだよなー、だからこのまま高額の国保料を払い続けて制度を支えよう。というか、老後に生活する場所(市区町村)を選ぶときに、社会保障費の多寡を事前確認すべきだということがわかったのが本書からの一番の学び。2025/04/16
げんさん
1
会社を辞めるのが怖くなった2025/07/23
k_jizo
0
★★★サラリーマンにも役立つ内容だった。頭の整理ができた。2025/07/07
ぽん
0
著者もあとがきで書いてるけれど、国民健康保険って専門家のような人がいないよな。保険料を下げるにはどうしたらいいのかという実践的な視点で保険の仕組みも解説していて、分かりやすいし、医療制度の問題提起としてジャーナリズムの観点からも読める。こういう本が新書で出てほしかった2025/05/03
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