シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

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シリーズ「あいだで考える」 言葉なんていらない? 私と世界のあいだ

  • 著者名:古田徹也【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 創元社(2024/11発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784422130125

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内容説明

私たちは言葉を通して世界やそこに住む人々とかかわり、ともに暮らしている。でも、言葉はときに誤解やトラブルの元にもなる。言葉は、私と世界とをつなぐメディアなのか、はたまた両者を隔てるバリアなのか。そもそも、「言葉を発する」って何をすることなのだろう。本書はこれらの問いから出発し、言葉を旅していく。SNSをはじめ、言葉に振り回されがちな日常の中で、言葉と親しくなり、より自由につきあっていくための一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

海燕

26
言葉を巡る哲学の扉を開く良書。タイトルはもちろん反語である。言葉は他者に伝えたり働きかける手段だが、それに留まらない重要な役割を担っていることが本書でよく理解できる。人は長い時間をかけて母語を学ぶ内に、その世界の物の見方や生活形式を身につける。一方で、受け継がれてきた差別などを内面化してしまう悪い側面もある。また何でも「すごい」「ヤバい」で片付ける時、どのように「すごい」のか考えることを放棄し、思考停止に陥っている。…私たちは言葉を学ぶとともに成長しているのだと改めて思う。日本語には感謝しないとなあ。2025/07/12

ta_chanko

19
言葉はメディアにもバリアにもなり得る。言葉は物体や状態を表す記号であり、それ自体ではない曖昧で不正確なもの。発せられた途端に本人から離れてひとり歩きをはじめ、ときに制御不能となって暴れ回る。言葉よりも文字や動画において、それは顕著となる。プラトンも言っていることで、現代にも通ずる現象。外国語を学ぶことは母国語とは違うものの見方や考え方があることを学ぶこと。「やばい」などの平板な言葉を多用するのではなく、場面や状況に応じて丁寧に言葉を選び使っていくことが重要。2025/01/04

かふ

18
「言葉はメディアなのかバリアなのか」は言い得て妙である。この妙が微妙なのであって、善悪二面を見てかなければならない。例えばそれによって誰もが自由に発言出来て、自分の力以上のものを出せると思うのだが、そうした個人のトラウマは伝統社会への反発として、例えば家父長制によって押さえつけられた「女・子ども」という感情がバリアとしてコミュニティを作っていく。そのコミュニティの中ではそれほど言葉が足りなくても、言葉の蓄積としてネット社会を形作っているので快楽なのである。しかしそれは仮想社会であって現実ではない。2025/02/28

kuukazoo

13
言葉は物事の代用品ではなく世界の一部である。母語により人の考え方の志向性が作られる。言葉は時に檻だけど他者の言葉と出会うことで新しい世界が開けたりもする。何でも「すごい/やばい」で思考停止したままでは世界の解像度も上がらないので言語化の訓練や習慣は大事だし、生成AIにそれを丸投げしてはいかんよね。クローズドな集団の中での言葉によらない曖昧なコミュニケーションや外部にはわからない特定の言葉使いが、対等ではない、支配的な関係を作り出す場合もあり、言葉なしでもわかりあえるとは素敵な話ばかりではないんだと思った。2025/01/31

oooともろー

7
言葉に関する様々な考察を平易な言葉で解説。2025/02/03

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