内容説明
「長嶋さんの書く日常って素晴らしくしみじみ良いなあと思う」犬山紙子(解説より)
「コロナ以後、宙ぶらりんになったままの願いや欲望を、本書が慰めてくれた気がした」綿矢りさ
「不要不急の言葉で、僕の生活も止まった。この本を読んで、あの時期のごたついてた気持ちをひとつ整理してもらえた」藤井 隆
「伝えたい気持ちと、見つけたなにかを言葉にしていくことが、一日一日を支えてくれる」柴崎友香
夫の「俺」、妻の「私」、2歳の娘。
あの年。あの日々。思いが交錯し形をなす傑作小説。
緊急事態宣言で2歳の娘の通う保育園が休園になった。
マスクが店先から消え、プールもドラム教室も休みになり、ありとあらゆるものが静止したコロナ下でも、子どもの成長は止まらない。
作家の夫「俺」と、漫画家の妻「私」は、手分けして育児をしながら非常時の日常(ルーティーンズ)を歩きはじめる。
かけがえのない家族小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
miu
7
緊急事態宣言が発令されたときの家族3人。2才の娘と小説家の夫、漫画家の妻。交代で娘を見ながら同じような日々はつづく。だかしかし!同じように見えても夫と妻、ふたつの視点から見れば少しずつ違っている。この何気ない日常の会話の面白さを描くうまさ。長嶋さんの小説を読むと、そうそうそうとニヤつくことが多い。そして、言語化されていることに喜びを感じてしまう。ルーティーンって決して退屈じゃない。だからルーティーン動画はやるのでしょう?2025/01/14
Sayuri Shimoyama
1
★★☆☆☆2025/01/12
竹生
1
家族の過ごす同じ日を妻と夫の二つの視点から描くエッセイ。解説でもあったように二つの視点から同じ出来事を描くことで日常に立体感が産まれている。あえて共有しないくらい些細なズレや感覚の違いが面白い。何よりも生き方が素敵だ。憧れてしまう。2025/03/02
東晃
1
どこにもない(誰も言わない)言葉だけれど、とことわって出てくるのが「コロナにかかりたくないなぁ」という本当に素朴な一言なのが良いなと思う 星三つ2025/01/06