内容説明
うだつの上がらない「作家」である私の人生の折々に登場してくる、死神。中学二年生で初めて出会ったあいつのことだけは、これまで作品には書けなかったのだが……。芥川賞作家が描く「死」と「家族」。ユーモラスにして、痛烈な新境地。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ダミアン4号
31
暗い…唯々暗い♪クライ フォー ザ ネイション…ダジャレを呟かないとやってられん。でも同じ事考えなかったか?と訊かれればYES…怖いから…痛いのが嫌だから…パパゲーノ。勉強が出来ない。運動も苦手…それでも自分は特別と思っている。僕には必殺の武器がある=自殺…だから…この世に非ざる存在“死神”に憑かれてしまう。彼の両親も彼自身も好きになれない。こんな面倒な奴とは付き合いたくない。立派なとかまともなとか…偏った小さな価値観に囚われた家族。彼は希望を見出せたのか違うのか…これからもきっと死神を見てしまうんだろう2025/04/23
桜もち 太郎
20
「中学二年の時、はじめて本当に死のうとした」で始まる作者の半自伝的小説。そのときから死神が現れるようになる。死神は田中少年が大人になり芥川賞受賞するまでまとわりついた。しかし作中での死神はけして不吉な存在ではなく、時には彼に寄り添い相談にも乗る。これが死神界では人間に近づき過ぎのルール違反らしい。受験に失敗した社会的な自分の立場、家族内の立場、主人公の内面にある希死念慮や孤独を表した物語でもある。「生きていて一度も死にたいと思ったことがないなんてあり得るのだろうか」との作者の問いかけでもあった。深かった。2026/07/20
田中峰和
7
私小説的な設定に自殺念慮をねじ込んだ作品。小学生の頃から作家志望の田中少年は、周りに順応できず浮いた存在。いつか自殺を考えるようになる。死神が彼に取り付き、友人のいない彼の唯一の話し相手になる。現実には田中が4歳で亡くなった父だが、作中ではDVの父親として登場する。死神と対話しながら、創作に没頭するが、両親は離婚し父と同居する田中。死神を見返すためなのか、創作に没頭するうち芥川賞を受賞。父とも対話できるうち、死神は彼の前から消えていく。2026/02/19
スナイデル
6
22026/08/15
ムーミンママ
5
あまり読まないジャンルの作品。中学2年で知り合った(取り憑かれた?)死神が嫌なヤツなんだけれど付き合いが長くなるに従って思っていたより良いヤツ?これはハッピーエンドなんだろうか。。2025/09/26




