内容説明
歴史地理学者にして京都に長く暮らす京大名誉教授が、
多数の古地図とともに「京都散歩」を案内する。
古地図と写真をカラーで多数収録したハンディな新書版。
京都を逍遥するのにも、部屋で歴史地理を学ぶのにも、好適の1冊。
現存する京都の古地図としては、
平安京をあらわした九条家本『延喜式』が最も古い。
本書では時系列で代表的な古地図とその味わいを紹介していく。
平安の時代から近現代まで。京都各地の名所名跡を巡る旅。
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
10
数年前から年に一度京都を訪れるようになった。尤も日帰りだけど。閑話休題。そのおかげか、登場する名所の位置関係が朧げながらも把握できた。タクシーで走っただけの道もなんかのエピソードと繋がっていそうで凄い。京都は歴史の宝庫だ。2025/01/31
田中峰和
5
794年、桓武天皇の平安京への移転以来、千年以上、都であり続けた京都。地形的に西部が低湿地であったため、東部を中心に発展を続けた。南北の大路「坊」と東西の大路「条」に碁盤の目状に組み合わせた条坊制は都市プランとして、中国から取り入れたものである。その後、大規模工事の好きな豊臣秀吉によって、京都は大きく変貌した。御土居によって、洛中と洛外をわけた。さらに正方形であった碁盤の目に一本ずつ道を通していった名残は今も残る。各時代に建てられた神社仏閣は今も残り、国内の旅行客や、インバウンドの需要も満たしている。2025/07/04
Go Extreme
2
各時代にいくつもの地図作製 1624年・都記 散歩・お気に入りの道 平安京と嵯峨: 東寺と六角堂 羅城門と唐橋 堀川と神泉苑 清凉寺と檀林寺 中世・近世初期の洛中洛外: 臨川寺と天龍寺 相国寺と鹿苑寺金閣 御土居と寺町 二条城と東・西本願寺 京の七口と荒神口 近世の京: 上賀茂神社と下鴨神社 大仏と三十三間堂 壬生寺と島原 高瀬川と一之舟入 内裏と公家町 近代の京都: 京都絵図と『京都地籍図』 京都国際マンガミュージアム インクラインと蹴上発電所 平安神宮と岡崎 舎密局と第三高等学校 西陣と清水2024/12/16
Go Extreme
1
平安時代以来の街路や寺院 条坊制に基づいて建設 東西に広がる整然とした街路網 九条家本左京図 羅城門は朱雀大路の南端 東寺と西寺は国家が造営した官寺 政治の中心は内裏から院の御所へ 武家政権の拠点が京の各地に 中世嵯峨の様子 夢窓疎石 義満は北山殿を営み 豊臣秀吉による京都改造 洛中を取り囲む御土居 寺町の形成 徳川家康が二条城を築城 高瀬川の開削 島原は江戸時代に設けられた遊郭 明治維新後の近代化の波 日本最初の営業路面電車 琵琶湖疏水の建設 蹴上インクライン 平安遷都1100年を記念 平安神宮が創建2025/04/11
勝部守
0
平安京、洛中洛外、京、京都の古地図起点の散歩ガイド2024/12/14