集英社文庫<br> アフター・サイレンス

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集英社文庫
アフター・サイレンス

  • 著者名:本多孝好【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 集英社(2024/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087446920

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内容説明

高階唯子は警察から依頼され、事件被害者やその家族のカウンセリングを行っている。彼女は様々な傷を抱えたクライエントと向かい合う。夫を殺されたのに自分こそ罰を受けるべきだという妻。誘拐犯をかばい嘘の証言をする少女。心の傷から快復したはずなのに、姉を殺した加害者に復讐した少年……。多くを語らないクライエントが抱える痛みと謎を解決するため、唯子は奔走する。絶望の淵で、人は誰を想い、何を願うのか。そして長い沈黙の後に訪れる、小さいけれど確かな希望――。80万部突破「MOMENT」シリーズ、ドラマ化で話題となった『dele』の著者が贈る、深く胸に響く物語。

目次

二つ目の傷痕
獣と生きる
夜の影
迷い子の足跡
ほとりを離れる

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

32
事件被害者や家族のケアをする警察専門のカウンセラー高階唯子。多くを語らないクライエントが抱える痛みと謎を解決するために奔走する物語。夫を殺されたのに自分が罰を受けるべきだという妻、老人の車に兄を轢き殺された外国籍の少年、死に間際の老人がカウンセリングを必要とした理由、誘拐犯をかばう少女、姉を殺した加害者に復讐した少年。自らが抱える呪縛に囚われながらも、必要とする人に懸命に向き合おうとする唯子の献身ぶりに救われた人がいて、時には危うさも感じさせる彼女をしっかり受け止めてくれる仲上の存在に救われる思いでした。2024/09/20

☆Ruy

22
ドラマでdele観ていて物語の雰囲気が似てると思った。それぞれが背負っている物が重く苦しい。事件被害者、家族を救うケアとは何が最適なのか答えはあるのだろうか?難しい仕事だと思う。 加害者家族と言う立場の人が被害者や被害者家族にカウンセリングで心のケアをするのはかなり無理があるし自分が加害者家族だという事を隠して接する事は被害者側からすると騙されたと思うかも。加害者に対する憎しみを増幅させ、御しやすいクライアントと思ったと言うのも無意識に自分の鬱憤を身代わり通して晴らしてる?と思うとケアが必要なのは唯子か2024/10/14

なみ

17
自分が殺されるべきだったと主張する、夫を殺された女性。ひき逃げされた少年の兄。嘘の証言をする家出少女。 公認心理士の唯子は、事件の被害者や、その家族のカウンセリングを行い、傷を負った心に向き合っていきます。 たまにほのめかされる唯子の暗い過去も気になり、すいすい読むことができました。 大切な誰かを喪った人や、深い傷を抱えた人の心情が、非常に丁寧に描かれた作品でした。2024/10/25

flower0824_

14
警察からの依頼を受けて、犯罪被害者やその家族の心のケアを行う公認心理士・高階唯子。人は状況によって言葉も気持ちも揺らぐものだから、カウンセリングでクライアントを救えるかどうかは不確実で、どこが終わりなのかも曖昧だ。心の傷は回復するのに時間がかかるし、もしかしたら一生癒えずに抱え続ける人もいる。唯子は何度無力感に打ちのめされても諦めない。最後に少し救いがあってホッとした。2025/01/19

地居山たくや

11
5編が収められている短編集。公認心理士の高階唯子は、警察からの依頼を受け、事件被害者やその家族のカウンセリングを行っている。事件被害者の家族と加害者の家族の事情は想像さえできないが、雅弘さんは唯子さんを頼り過ぎているんじゃないかと感じた。2025/02/15

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