内容説明
19世紀、キエフに現れたスラブの謎の美女ドラゴミラは、貴族を籠絡し異端信仰の生け贄になった。愛憎渦巻く官能と狂気の世界。
ドゥルーズが絶賛した暗黒小説の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
刳森伸一
5
マゾの語源ともなったマゾッホによる一大活劇。魂の救済を目的としたカルト教団の女性幹部ドラゴミラを中心に、ドラゴミラの標的となったソルテュク伯爵、ドラゴミラの幼馴染のツェジム、そしてツェジムを慕う可憐な少女アニッタなどが織りなす愛と陰謀と狂信と倒錯と殺人の狂乱。それだけでも十分に面白いが、要所要所に挟まれるマゾヒズムの発露と倒錯が物語に更なる陰影を宿し、暗黒小説の大伽藍として聳え立つ。こんなに血沸き肉躍る小説は久しぶりだった。傑作。2021/02/10
Lieu
2
ベースはいかにも19世紀文学らしい社交界小説だが、これにカルト教団の暗躍と警察との攻防が加わっている。探偵のいない、グロ控えめの乱歩の通俗長編のような読後感。2025/08/12
PukaPuka
2
いやはや、マゾッホの大スペクタルでした。映画化してほしい。2020/09/08
GMK
1
同じマゾッホの「毛皮を着たヴィーナス」、サド侯爵の「悪徳の栄え」「美徳の不幸」など読んできたが、この本の扱っているM性には、これらと比べてもあまり感情移入できなかった。 面白くは感じなかったが、世界は広がったかなという感じ。2009/05/31
勉誠出版営業部
0
レオポルド・フォン・ザッハー=マゾッホの『魂を漁る女』を読了。謎めいた教団に所属する女・ドラゴミラと、その幼馴染である主人公・ツェジムを中心に、キエフを舞台に展開される物語。『毛皮の~』のような、いわゆるマゾヒズム的な描写もあるものの、基本的にはサスペンス調で進んでいく。序盤で登場する、ツェジムが心を惹かれる少女・アニッタが、後半になって大活躍するところがなかなかに格好いい。2015/09/25
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