内容説明
数億年前からの地質の成り立ち、自然災害、資源など、
地球科学で読み解く京都。
「なぜ京都は都になったのか」
「なぜ1000年もの間都だったのか」
それらの謎に、世界の地質を知り尽くした地球科学者2人が挑む。
東京・大阪など三角州上の大都市集中にも警鐘を鳴らす。
オールカラー・図版多数。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中峰和
7
地質の成り立ちから、京都が千年以上都を維持した理由を解説してくれる。京都・奈良が立地する扇状地に対し、大阪・江戸が立地する三角州では資源の存在状況と地盤の性質が大きく違う。それが文化の在り方に大きく影響する。そしてその地質の違いを探るため、日本列島が大陸から離れる2000万年前に遡って考える。そして日本を頻繁に襲う地震について、列島を囲む多くのプレートの摩擦を例にあげる。なるほど、4つもプレートがあれば頻繁に被害があって当然。その上、近畿には多くの活断層があり、地震の発生源となる。それでも都は続いた。2025/08/05
わ!
6
とても面白い本でした。私は地図マニアなのですが、私の持っている古い近畿圏の地質マップを見ると、京都の市内などは真っ白になっています。聞いた情報では京都の市内は、地面を掘ると遺跡ばかりが出てきて、それを研究する時間だけで一杯であり、とてもその下の地層までボーリングするだけの余裕がないからだ…と聞いた事があります。それがどこまて真実かは分かりませんが、この本ではいろいろな最新手法によって、京都の地質が見事に浮かび上がってきます。そして地質学の立場から、京都がなぜ1000年の都になったのかを解き明かしています。2024/11/27
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