内容説明
現在史の起点・あの日々の東欧へ。体制転換の渦中に綴られた備忘録を中心に編集した『ハンガリー知識史の風景』をここに新装復刊。街頭書店、映画館、新出版社などブダペストの在りし日の記録は、期せずして世界の転換期を描く同時代証言となった。21世紀以降の著者の中東欧論を集成した『モスクワ広場でコーヒーを』への序章。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
3
「ハンガリー人はNATOのユーゴスラヴィア爆撃、そのハンガリー都市であるノヴィサイドなども含めた爆撃に対してどのような見解を持っていたかというと、否定的な見解はほとんど聞きませんでした。…なぜかと言いいますと、ルーマニアにとり残されたハンガリー人問題があったからですとりわけ…トランシルヴァニアのハンガリー人はかなりひどい目にあいました。…一種の文化的な民族浄化をチャウシェスクが進めたのです。…だからユーゴスラヴィアの事態は、ハンガリー人にとってルーマニアに対する格好の見せしめだった。」2025/10/17




