秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

個数:1
紙書籍版価格
¥2,200
  • 電子書籍
  • Reader

秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚

  • 著者名:木下昌輝【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 徳間書店(2024/11発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784198659059

ファイル: /

内容説明

『秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顛末譚』著者の言葉 木下昌輝

江戸時代、こんなにややこしい殿様は他にいなかったかもしれない。
小藩から25万石の大藩に養子入りし、苛烈な藩政改革に取り組んだ。
誰にも負けぬ弁舌と知識、厳しい倹約令と公共投資の両立、当時の身分制度を破壊する新法、そして、どこにもない市を生み出そうとしたが……
蜂須賀重喜という男が愚者なのか賢者なのか、勝者なのか敗者なのか。
皆様の目で確かめてください。
**********************

三十万両もの巨額の借財を抱える徳島藩。藩政改革を担ったのは、型破りな人物だった。
気鋭の作家・木下昌輝が、現代にも通じる政治改革と、経済立て直しを目指す藩主と家臣団の奮闘を描く。
阿波には特産の藍があった。
江戸時代中期の宝歴3年(1753年)から、明和6年(1769年)に起こった徳島県蜂須賀藩のお家騒動の真相とは…。

徳島藩蜂須賀家の物頭、柏木忠兵衛は新藩主候補・佐竹岩五郎との面会のため、江戸に急いだ。藩の財政はひっ迫している。
新たなまとめ役が必要だった。しかし――。
「政(まつりごと)には興味なし」
新藩主となった岩五郎改め、第十第藩主・蜂須賀重喜はそう言い放つ!
家老たちの専横に抗して、藩主の直仕置(直政治)による藩政改革をめざす忠兵衛ら中堅家臣団。
対立が激化するなか、新藩主が打ち出した驚きの改革案とは!?
そして、徳島藩を狙う大がかりな陰謀とは……。
「殿と一緒にやりたいのです!」

アクション&サスペンス満載、著者渾身の痛快歴史エンタテイメント長編! 

徳島藩を二分する家臣団の対立が勃発する。
新藩主として第十代藩主・蜂須賀重喜を迎え、気鋭の中老たちは、藩政改革と藍玉の流通を取り戻そうと闘い始めた…。
ところが、新藩主はあまりにも斬新な改革案を打ち出した!
特産品の「藍」は借財に苦しむ藩を救うのか?

「改革で大切なのは、人の心を変えること!」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

215
第172回直木賞候補作第四弾(4/5)、木下 昌輝は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。直木賞ノミネートも納得の良作ですが、如何せんテーマが地味で、直木賞受賞までの勢いはありませんでした。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000775.000016935.html2025/01/25

修一朗

133
江戸時代の藩政改革には様々なお家事情が絡んで複雑だ。蜂須賀重喜による徳島藩藩政改革が急伸すぎて失敗したというのは史実だそう。藩政改革は我慢を重ねて保守派と改革派とで調整しながら進めるものだ。当時も「阿淡夢物語」のような怪文書が出回って追い落とし工作的なものが存在していたんだね。藩政の改革には失敗したけども特産品の育成はうまくいってほしかった。特産品は大坂商人に牛耳られていたのも史実。成功譚でないところが残念だ。粛清で人材を切り急進的に物事を進めて放り出してしまった重喜の評価はやっぱりネガティブだ。2025/05/25

たっくん

130
江戸時代。五家老の専横、三十万両もの巨額の借財により破綻寸前の阿波淡路「徳島藩」。藩政改革をめざす「阿波四羽鴉」物頭柏木忠兵衛は、新藩主候補、佐竹家分家新田藩三万石四男、佐竹岩五郎と面会するが、「政に興味なし」と嘯く第十代藩主蜂須賀重喜と忠兵衛ら中堅家臣団は、藩主直仕置による改革に着手する・・身分制度改革「三塁の制」、特産藍取引改革、大阪藍商人唐國屋金蔵の暗躍、五家老淡路平島公方の抵抗。宝暦三年からの徳島藩お家騒動の真相とは・・徳島藩分断、重喜は「名君」か「暗君」なのか。直木賞候補作、面白く読了した。2025/05/12

hiace9000

127
型破りにして破天荒、弁舌鋭き論破王!この藩主、名君か、それとも暗君か―。巨額の借財を抱える徳島藩に迎えられた新藩主・蜂須賀重喜。政に背を向け続けた藩主がついに打ち出した起死回生の一手は、家臣団を二分するあまりに斬新な改革案。そこにつけ込み国を乗っ取らんとする陰謀と二重三重の策略が渦巻く中、忠臣らとの命がけの奮闘を描く歴史エンタメ! 痛快は痛快だが、「歴史時代小説読みモード」か「現代的ラノベ小説モード」そのいずれの脳で読むべきか、読中うろうろ。史実×創作のブレンド力は木下作品の真骨頂だけにやや惜しい気も… 2025/01/09

のぶ

126
舞台は借財に悩む阿波の国。末期養子で藩主となった蜂須賀重喜と、彼を支える若い藩士たちの奮闘を描いた時代小説。藩政を憂う主人公たちは、既得権益を守ろうとする家老たちと対立し、新たな「名君」を求めて重喜を藩主として迎え入れる。藩内の反発を受けながら、少しずつ改革を進めてゆく様子や、藩内外の反対勢力に一つずつ打ち勝ってゆく過程は読み応えがあった。藩主と家臣の対立の間で、自分の歩む道を迷う忠兵衛の姿と彼の決断には心を打たれる。時代小説にしては読みやすく、人物造形も良くできている傑作だと感じられた。2024/12/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22170822
  • ご注意事項

最近チェックした商品