内容説明
ベストセラー『ひと』の著者による
じんわりと心に染みる家族小説
東京の町なかにひっそりと佇む「日比野豆腐店」。
店主の清道を亡くした日比野家は、
厳しいながらも手を取り合って店を切り盛りしていた。
店を終わらせようとしている祖母の初。
亡くなった夫の代わりに店を続けたい母の咲子。
店を継ぎたいのかどうか、将来に悩む令哉。
そして、「ある人」と一緒に三人を見守る飼い猫の福。
「日々の豆腐」という意味も込められた豆腐屋で、
ひたむきに生きる人たちを描いた心揺さぶる家族小説。
●著者より●
『日比野豆腐店』。僕自身の主食とも言える豆腐を扱った作品です。
何というか、もう、書くこと自体が楽しい小説でした。
つらいことも起きますが、それでも楽しいのだから不思議です。
そしてそれは僕にとってとても大事なことです。
その楽しさは読んでくださるかたがたにちゃんと伝わるでしょうから。
皆好きななかで特に好きな登場人物(?)は日比野福です。
家族に豆腐に福。すべてを楽しんでいただけたらうれしいです。
●目次●
日比野初
-断章 日比野福-
日比野咲子
-断章 日比野福-
神田七太
-断章 日比野福-
日比野令哉
-断章 日比野福-
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
335
小野寺 史宜は、新作中心に読んでいる作家です。本書は、豆腐屋四代家族小説、感動作でした。看板猫ではない豆腐屋猫 日比野福の独白が好いにゃあ(=^・^=) https://www.tokuma.jp/smp/book/b653900.html 【読メ😻猫部】2024/12/09
昼寝ねこ
200
東京の下町、葛飾区堀切にある日比野豆腐店。近くには堀切菖蒲園がある。三代目店主がコロナで早く亡くなったため残された母親と会社員だった嫁が後を継ぐ。経営は苦しいながら本物の豆腐を作り続けるがスーパーなら100円以下で買える豆腐が400円する。でも美味しさをわかってくれる人はその値段でも買ってくれる。古くから馴染みの老人、近所に住む小学生、福祉事務所の所長、金髪で元ホストの若者。良くも悪くも安定の小野寺節で悪者は一人も出てこない。物足りないと思うか心地よいと思うかは人それぞれだが私はかなり好きな世界だ。2025/08/04
いつでも母さん
190
はい!これぞ小野寺さんの真骨頂、優しく沁みる家族の物語。私の(あなたの)欲する温度がここにある。小野寺作品ファンの皆さん安心して浸りましょう。日比野豆腐店好いなぁ。豆腐が、日々の豆腐だけじゃなく、ちょっとお高い青い大豆を使った「日比野青絹」を食べたい。私の食欲中枢を刺激して、満足な読後感。令哉、頑張れ。そして『日比野福』と言う愛猫の存在も良い。2024/11/23
Karl Heintz Schneider
186
葛飾区柴又に店を構える日比野豆腐店。店を切り盛りするのは78歳の初と49歳の咲子。ともに夫と死に別れた嫁姑コンビ。「食堂のおばちゃん」と似ている。大変な仕事、苦しい経営状態にもかかわらず頑張っている二人を応援したくなる。小野寺さんらしいゆるやかな空気感が作品を通して流れている。大きな事件は起こらないけれど何気ない会話にほのぼのする。個人の豆腐店は維持するのが大変だと思う。近くにあった豆腐店もいつのまにかなくなっていた。久々に隣駅の豆腐店に行ってみようか。この本を読んだ人はうまい豆腐が食べたくなると思う。2025/01/27
reo
174
日比野豆腐店の日常をお祖母さんにあたる初さん、お母さんの咲子さん、息子の令哉、客の小学四年生の神田七太、日比野家の飼い猫福のそれぞれの目から見た物語。特に何も起こらないが、読むほどにじんわりと幸せ感が感じられる作品です。2025/02/18
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