内容説明
演劇界の異才による傑作群像劇!
東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」で働く人々は皆どこかヘン。しかしもっとおかしいのは毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子に座る女だった。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見を捨てた女、完璧に見えるバイトリーダーに、他人の人生を壊してしまった男…。
「黙ってれば、自分の意見を持たなければ、嫌な思いもしませんから」
――バックヤードで繰り広げられる言葉の応酬と傷つけ合い。めんどうな12人の人間が曝け出した感情の先に希望は灯るのか。
演劇界の異才による傑作群像劇。
文庫版では著者自らによる「あとがき」を収録!
※この作品は過去に単行本として配信されていた『今、出来る、精一杯。』 の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolgang1957
41
ふむ、僕には理解不能です。作者をググってみたら劇作家さんでこの本もお芝居を小説にしたとのこと。戯曲って、思い込みやけど不条理なもんやと認識してるから、よくわからなくても納得かなぁ💧とうとう誰が誰だか全く想像できませんでした🧐 唐突ですが前の会社で〝なぜ碇シンジがモテるのか〟って雑談してたら、ある同僚が「だメンズに惹かれるコは多いのよねー」と言ってたことを思い出した。なるほど…なんのこっちゃ🤪2025/06/28
荒川叶
34
皆それぞれ他人には理解出来ない感情や思いを抱えてる。 自分だけで思いとどまればいいのに理解出来ない思考回路を押し付ける人が一定数いる。何が正解かはわからないけど自分の正しさは自分のものとして内に秘めておきたい。2024/11/25
よっち
29
働く人々も客もどこか変な東京都三鷹市のスーパーマーケット「ママズキッチン」。バックヤードで繰り広げられる面倒な12人の群像劇。言葉を聞き入れてもらえない少女、自分の意見を捨てた女、完璧に見えるバイトリーダー、他人の人生を壊してしまう男、毎日この店を訪れ「お弁当をタダでくれ」を叫ぶ車椅子の女。あるものは感情をさらけ出し、ひたすら耐える登場人物たちの心理描写を丁寧に積み重ねていく展開で、言葉の応酬と傷つけ合いによる感情の揺らぎに振り回され続けた果てに、とある転機から急展開を迎える結末はなかなか衝撃的でした…。2024/11/06
イシカミハサミ
15
本編の話ではないのだけれど、 一人っ子で、他人の気持ちを考えるように言われ続けてきたこと。 自分よりも他人の気持ちを考えて生きることが正義だと思っていること。 自分にはこうやってひとつの作品に仕上げる技術はないけれど。 こういう何とも言えない“しんどさ”の集まりが人間関係を形作っているのはわかる。 自分はいなしてしまうのがクセなので、正面からぶつかるような不器用さがまぶしい。 作品としては、字組みも大きく読みやすい。 ページ数も多くないのでサクッと読める分量。2025/03/17
ベック
3
スーパー「ママズキッチン」で働く人たちと、そこに関わる人たちの物語。こんなやついないよねと思いながら、でもそこで繰り広げられる魂の叫びが胸に痛い。デフォルメされた人格と、いるいるこんな人という人格が折り重なって、すごい熱量になって吹つけてくる。その熱風はいつも見過ごしてきたり、見えないふりをしてきたあれやこれやを思い出させる。心が痛い。みんな、こうして、今、出来る、精一杯を生きているんだと信じたい。2025/03/10
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