言語学者も知らない謎な日本語

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言語学者も知らない謎な日本語

  • 著者名:石黒圭【著】/石黒愛【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 教育評論社(2024/11発売)
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  • ISBN:9784866241074

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内容説明

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「わかりみが深い」「あの発言、メタい」

「ちょっと待った! 例文を頼む!」

言語学者の父が娘たちと繰り広げる“謎な日本語の世界”

めくるめく言葉の海に父と娘が飛び込む! ! !


(例)●旅行に出発する朝のこと

「それブーメランだよ。お父さんだってスーツケースと、それにあの釣り道具。1人じゃ持てない量じゃない…」

「大人はいいんだよ、大人は。それよりブーメラン? 投げると戻ってくるあれのことか?」

「出た、大人の理不尽。私だって成人してるんだけど…。 そして、ブーメランはそっちのブーメランじゃない! 自分の発言が自分に刺さることだよ」

「自分に刺さる? 分かるような、分からないような…。よし、例文だ!」(本書1章より)


「はじめに」(本書より抜粋)

若者言葉を知っていますか。

そう、「ヤバい」とか「ガチで」とか「それな」とか、若者がよく使う言葉のことです。10代から20代、とくに10代後半から20代前半の学生世代が仲間うちで話すときに使う、その世代特有の表現のことで、若者語とも呼ばれます。若い世代が持つ気持ちを表せる感覚的表現が多いことが特徴で、使うことで仲間の共感を得やすく、会話が弾むため、同じ世代の会話で多用されます。

一方で、他の世代には通じないことが多く、嫌われたり敬遠されたりすることもあれば、時代の先端を行く流行語として、社会的に関心を集めたり注目を浴びたりもする、なかなか忙しい言葉です。

そんな現代の若者言葉の実態を描きだす本書の筆者は二人です。


そのうちの一人、石黒圭は、この「はじめに」を書いている50代の研究者です。東京都立川市にある国立国語研究所で日本語の研究をしています。一橋大学大学院言語社会研究科と総合研究大学院大学という二つの大学院で研究指導を担当していますが、大学院生は大人なので、若者言葉に触れる機会はあまりなく、たまに触れる若者言葉が珍しくてたまりません。

もう一人の筆者、石黒愛さんは、首都圏にある某大学文系学部に通う学部2年生です。石黒圭の娘ですが、日本語が専門ではないごく普通の大学生です。流行には鈍感で、周回遅れになるタイ プですが、オタク道を極めることに熱心で、家庭内でその方面の 若者言葉を使っては、日本語研究者の父親の質問攻めに遭っているかわいそうな存在です。
本書では、家庭内で若者言葉を使う三姉妹が出てきて、父親とかみ合わない会話と繰り広げます。実際の石黒家も愛さんを長女とする三姉妹ですが、会話自体はフィクションであり、実在の人物とは、たぶん関係がありません。(略)

若者言葉の世界は、一見すると軽薄な言葉ばかりのように感じられ、浅く見えるかもしれません。しかし、一つひとつを丹念に掘り下げていくと、どの言葉も深みと味わいがあり、一度ハマると抜けだせない深い沼です。
それでは、これから読者のみなさんとご一緒に、不思議な魅力でいっぱいの「若者言葉の沼」の探検に出かけることにいたしましょう!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チャッピー

28
家族の会話で出てくる若者言葉を研究者の父親が大学生筆頭の三姉妹に例文をあげながらレクチャーしてもらう。うちでもよく聞く言葉ばかり。「〇〇しか勝たん」「ありよりのあり」「とりま」「違くて」などなど。なんとなくの感覚で聞き流していたけど、こんなニュアンスで若者はつかっているのね。なかなかわかりみが深かった。2025/01/12

アカツキ

8
日本語研究者の父親・圭が女子大生の長女・愛を筆頭とする三姉妹が繰り出す若者言葉にすかさず食いつき、解説をした本。ほんわりした面白さで好き。父娘のほのぼのした会話に和む。私は若者ではないけれど気付けば使っているなという言葉が多かった。今年発売した本だけど、そこそこ知られていたり定着しつつある言葉を選んでいるのかな。父親がぴえんの顔文字を妙に癪に障る顔と言ったのには笑った。2024/12/19

チェアー

6
若者言葉のうちかなりのものは一時的に使われて「死語」となるだろう。しかし、市民権を得て、全世代で使われるようになる言葉もある。しばらく時間がたてば若者言葉から始まったという由来さえ忘れられ、この言葉がなかった時代の言い換えもわからなくなるだろう。それが言葉が変化していく、ということだ。人間の思考が変わるにつれ、言葉も変わるのだ。 2024/12/12

ganesha

4
50代の研究者が娘たちと会話形式でガチで、それな、メタいなど若者言葉を学ぶ一冊。神について、夕ご飯→晩ご飯→夜ご飯、テンパるなどの解説が興味深かった。ですですってそういえばよく聞くな。2024/12/01

Go Extreme

1
推ししか勝たん 限界オタクの境地 豆腐メンタルの脆さ 親ガチャという運命 死亡フラグの回収 同担拒否の複雑さ 箱推しの統一愛 民度という評価軸 罪の味という背徳感 死語の世界への転落 わかりみの深さ 腹筋崩壊級の笑い 詐欺という落差表現 大絶賛という盛り方 やばいサバイバル術 えぐいインパクト エモいという心の震え 胸に刺さる感動 詰んだ状況の絶望感 しかない構文の極端化 控えめに言って最高 秒で片付ける時短感覚2025/05/27

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